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面を打つ
「面を打つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
面を打つの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の父」より 著者:堺利彦
いかにもいい気持だった。そしてその夕立の来はなに、大粒の奴がパラ/\パラ/\と地
面を打つ時、涼気がスウーッと催して来ると同時に、プーンと土の臭いが我々の鼻を撲つ....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
雨がザアザアと降り出し、軒の瓦がゾロゾロガラガラと辷り落ちて、バチンバチンと庭の
面を打つ騒ぎに、並居る渡世人や百姓の面々は、すはこそ出たぞ、地震地震と取るものも....
「旅愁」より 著者:横光利一
へ歩いた。行き違う人の靴がひどくきらきらと眩く光った。道路も日光の反射でときどき
面を打つ強い光線に久慈は眼を閉じた。鼻さきの小窓の中に組合わされた刃物の巧緻な花....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
聴けば見捨てかねないよ」 又「仮令見捨てると云ったにもせよ、何故|苟にも亭主の横
面を打つという事が有るか」 梅「打ったのは悪いが、お前さんも彼様な事をお云いだか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
った瞬間の心持は、連々《れんれん》として蜜のように甘い。時雨の雫がポタリポタリと
面を打つことが、かえって夢うつつの間を心持よくして、いったん醒めかかってまた昏々....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
一ツ、胸で意気込んで、帽子を俯向けにして、御堂の廂を出た。…… 軽い雨で、もう
面を打つほどではないが、引緊めた袂重たく、しょんぼりとして、九十九折なる抜裏、横....
「蓮花図」より 著者:宮本百合子
にかこまれた池に、白蓮を見た。靄は霽《は》れきれぬ。花は濡れている。すがすがしさ
面を打つばかりであった。 模糊とした私の蓮花図のむこうに、雨戸は今日も白々とし....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
の深いのとで、崖縁まで行くのはとうとう断念した。 引き返しにかかると、まともに
面を打つ風のきついのにびっくりした。でたらめに部落へ向けて秣畑の中を歩く。時々顔....
「青春論」より 著者:坂口安吾
転の調子を合せながらジリジリと歩み寄って行った。 梅軒は驚いた。分銅で武蔵の顔
面を打つには同じ速度で廻転している小刀が邪魔になる。 邪魔の小刀に分銅をまきつけ....
「詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
んなみんな、大々名から こじきのハジに至るまで こんりんざい、間ちがいなし! 地
面を打つツチに、よしやはずれがありましても こればっかりは、はずれようはございま....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
と叩いて灰を落すと,その爺もトントンと叩いて灰を落し,コタンケシの酋長が煙管で地
面を打つと,その爺もそのとおり真似た.コタンケシの酋長が刀を抜いて鞘を打つと,そ....