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面倒臭い
「面倒臭い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
面倒臭いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
である。僕はもうあの頃から支那人にだけはなりすましていた。元来天下に国籍くらい、
面倒臭いお荷物はない。ただ支那と云う国籍だけはほとんど有無《うむ》を問《と》われ....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
娘に嬲《なぶ》られる甘さが自分に見透かされたのかと、心外に思いながら 「当てるの
面倒臭い。持って来たのなら、早く出し給え」と云った。 みち子は柚木の権柄《けん....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
て売ったらどうだ。寝ている暇に少しでも金儲けが出来るではないか」といえば、彼等は
面倒臭いといわぬばかりに、 「この暑いに――、沢山《たんと》の儲《もうけ》がねえ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
食堂に連れて行き、早い昼飯を食べさした。そのあと、ローンジでお茶を飲みながら 「
面倒臭いじゃありませんか、そんなこといつまでもぐずぐず云ってたって……そんなこと....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
がフランスに来た最初から、僕とリヨンの同志との間に闘わされた議論だった。そんな七
面倒臭いカルト・ディダンティテなどは貰わずに、勝手に駈け廻る方がよくはあるまいか....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
、世間話をしていると、八重子が買いたての夏帯を、いいでしょうと云って見せに来た。
面倒臭いから、「うんいいよ、いいよ。」と云っていると、わざわざしめていた帯をしめ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
、と言わっしゃる。 その位な荒療治で、寝汗一つ取れる奴か。打棄っておかっせえ。
面倒臭い、と顱巻しめた頭を掉って云うたれば、どこまで行く、と聞かしっけえ。 途....
「露肆」より 著者:泉鏡花
い、まだ確な証拠というたら、後脚の爪ですが、」 ト大様に視めて、出刃を逆手に、
面倒臭い、一度に間に合わしょう、と狙って、ずるりと後脚を擡げる、藻掻いた形の、水....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
り遊ばしましな。」と小間使は一塊の湿った土をあえて心にも留めないのであった。 「
面倒臭いや、そこへ入り込むと、畏らなけりゃならないから、沢山だい。」といって、片....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れ従者だ、輿物だ、御召換だ……、半日もかかって大騒ぎをせねばならぬような、あんな
面倒臭い現世の生活を送りながら、よくも格別の不平も言わずに暮らせたものである……....
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
を一つ一つ順番に腹の上に並べて乳を哺《の》ませた。 母はわたしに言った。そんな
面倒臭い養兎法はわたしは今まで聞いたことがない。おそらく無双譜の中に入るべきもの....
「死体室」より 著者:岩村透
の呼鈴が、けだだましく鳴出したので、おやおや今時分、何処の室から、呼ぶのだろう、
面倒臭いことだなどと思いながら、思わず、ひょこり頭を擡げて、それを見上げると、こ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
別の用務はないので、ただ来てさえくれれば宜いというのだ。露西亜では官憲の交渉が七
面倒臭いから、多分そんな方面にでも向ける意だろう。左に右く来いというから行って見....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
においても二葉亭の家庭は実の親子夫婦の水不入で、シカモ皆好人物|揃いであったから
面倒臭いイザコザが起るはずはなかったが、二葉亭を中心としての一家の小競合いは絶間....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
き自由な身になるまで――』 『自由な身になるとまた何か云い分が出来るんでしょう。
面倒臭いからどうでも御勝手になすって頂きますわ。結局私はあなたに欺されたという結....