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「面出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

面出の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
南地心中」より 著者:泉鏡花
そう吐かせ。) (はい、)と、手を支く。 (さっさと去ね、こない場所へのこのこと面出しおって、何さらす、去ねやい。) (はい、)とそれでも用ずみ。前垂の下で手を....
妖怪学」より 著者:井上円了
ははじめに、偶然は必然を離れて別に存するにあらずといえり。例えば、銅銭を投じて表面出ずべしといいて表面出でたるとき、これを偶然の暗合というも、銅銭の表面を示した....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も逃がしちゃあいけねえ。まだほかにどんな奴が忍んでいるかも知れねえ。源次は表向き面出しをするわけにも行かねえんだから、多吉一人じゃあちっと手不足かも知れねえよ。....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
きっと叱らるる。ましておとといの今日じゃ。お叱言の種は沢山ある。所詮お帰りまでは面出し無用じゃ」 いつもの事で、珍らしくないと思いながらも、鎌髭を食いそらした....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
ご縁でござりましょう。及ばずながらお力になり、王様、王妃様を救い出し、無事にご対面出来ますようお取計い致しましょう。手近の浜辺に某の率る大船|碇泊りして居ります....
虚構の春」より 著者:太宰治
事情を御賢察のうえ御|寛恕《かんじょ》下さい。しかし貴兄から、こう頼まれたが、工面出来ないかと友達連に相談をかけても良いものならばまた可能性の生れて来る余地ある....
読書法」より 著者:戸坂潤
云えば之は最も重大な「記事」(時報的なニュース)の一つなのである。東京新聞の第一面出版広告欄がもつ記事としての魅力は、大阪新聞のただ中に置かれたことのあるインテ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
った。 「手前なんぞの、青っ臭えのに、骨を折られて、このまま引っ込んじゃ、仲間へ面出しができねえや――若旦那、止めちゃあいけねえ。後生だから――」 庄吉は、乱....
生前身後の事」より 著者:中里介山
といって演劇ほどの華々しい仕事はあるまい、ところがこっちは派手を嫌うこと、世間へ面出《かおだ》しをすることを嫌がるに於ては無類の男である、それがつながり連がって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
てくれたんだ。ああして恩になったり、世話になったりしたところへ、江戸へ来てみれば面出《かおだ》しをしねえというのは義理が悪い。さて今日はこれから、あの家へ遊びに....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
はんに、謀反気《むほんぎ》を起してずらかられでもしたら、法印も、これから世の中へ面出《つらだ》しが出来なくなる」 「まだあんなことをいっている、疑ぐり深い人だね....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
だから。では月曜日に。 附 例によってお約束の報告を。 さて、帖面出しかけて。 先月は十一日ごろの手紙で前月の報告したのでしょう。その中に、で....
古き小画」より 著者:宮本百合子
くれたら、今日これからの手合せに、血も流さず、永年、遠くから牽き合った父と子が対面出来る。天と地とが凱歌をあげる歓びが実現するのだ。スーラーブは、我知らず宥《な....