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鞘走る
「鞘走る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鞘走るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の一刀が、するりと鞘走《さやばし》りました。元結いの切れるは縁の切れる凶兆、刀の
鞘走るは首の飛ぶ不吉な前兆と、古来からの言い伝えです。どうして帰らないのか、辰の....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
》! 袖が捲くれて二本の腕が生白くニュッと食《は》み出したが、つづいて聞こえたは
鞘走る音だ。と、にわかに小一郎の体《からだ》がシーンと下へ沈んだが、見れば右足を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を渡りにかかった事の体なのであります。彼等は抜身の槍の光を月にかがやかしている、
鞘走る刀のかがりを指で押えている。その一行が無慮数十人。粛々として橋板を踏み鳴ら....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
、早く行け……」 「はい、はい、有難う存じます」 男女は泥濘へ額をつけた。刀の
鞘走る音がした。蒼白い光が一閃した。 「むっ」という男の息詰った悲鳴、続いて重い....
「三国志」より 著者:吉川英治
故将軍はそのように好んで自滅を求め給うか」 すると一隅から、黙れッと大喝して、
鞘走る剣と共に、諸葛瑾へ跳びかからんとする若者があった。関羽は叱咤して、その関平....