»
韻
「韻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
韻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
せいじんろく》、満洲、巴蜀《はしょく》、湖南《こなん》、漢口《かんこう》、支那風
韻記《しなふういんき》、支那――
編輯者 それをみんな読んだのですか?
小説家 ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
足でも歩いて見ろ。
蝶 ふん、ちっとは羽根でも飛んで見ろ。
又
気
韻は作家の後頭部である。作家自身には見えるものではない。若《も》し又無理に見よう....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ある。次いでは、フランドルの歴史家、フィリップ・ムスクが千二百四十二年に書いた、
韻文《いんぶん》の年代記の中にも、同じような記事が見えている。だから十三世紀以前....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ていた――この方が、姿も佳く、よく似合う。ただし媚しさは少なくなって、いくらか気
韻が高く見えるが、それだけに品が可い。 セルで足袋を穿いては、軍人の奥方めく、....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
論よりは全国に鳴響いた。博士は又大詩人であって『死地に乗入る六百騎』というような
韻文が当時の青年の血を湧かした。 二十五年前には琴や三味線の外には音楽というも....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
女史を引立てるようにして、倶楽部を出ていった。あとでは爆笑が起った。 爆笑の余
韻が消えてしまってから、僕は一座を見廻したあとで、仲間のうちでの最強者と思われる....
「古狢」より 著者:泉鏡花
らるる。 さて、「いらして、また、おいで遊ばして」と枝折戸でいう一種綿々たる余
韻の松風に伝う挨拶は、不思議に嫋々として、客は青柳に引戻さるる思がする。なお一段....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
の声を聞こうとしたのである。 しのびで、裏町の軒へ寄ると、破屋を包む霧寒く、松
韻|颯々として、白衣の巫女が口ずさんだ。 「ほのぼのと……」 太守は門口を衝と....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
事実を蒐集し得ないとは言われない。が、到底|詐り難きは、各自に備わる人品であり風
韻である。果実を手がかりとして、樹草の種類を判断せよとは、イエス自身の教うる所で....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
すべきものだと私は思います。 ○ 錦絵のもつあの艶美な夢心地のような
韻致――と申しますか、匂いと言いますか、人の魂に滲みこんでくるあの柔かな迫力は、....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
深遠、幽邃、壮大、雅麗等の諸性質はそなえておらなければならぬが、また超快感的の気
韻情調の観るべきものを必要とする。すなわち人を引いて彼岸の理想境に入らしむる底の....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
美妙の裸蝴蝶で大分前受けがしたが、第二回の『於母影』は珠玉を満盛した和歌漢詩新体
韻文の聚宝盆で、口先きの変った、丁度|果実の盛籠を見るような色彩美と清新味で人気....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と二葉亭との文体は等しく言文一致であっても著るしい語系の差異がある。美妙は本とが
韻文家であって
韻語に長じ、兼ねて戯文の才があったから、それだけ従来の国文型が抜け....
「西航日録」より 著者:井上円了
を模して曰く、 喜麻拉亜の虎が岡なる朝ぼらけひかる雲間に雪山を見る 余、幼学詩
韻的詩をもってこれに和す。 鶏声残月暁天晴、霞気浮紅日欲生、四面冥濛人未起、雪峰....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
以上、すでに五万マイル余の紀行を記述しおわり、さらに余談として、前記に漏れたる
韻文を掲ぐ。まず、今回世界周遊の目的は南半球の視察にあれば、その途上、余が耳目に....