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頂く
「頂く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頂くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ささえ感じました。どうです。御嫌《おいや》でなかったら、その友だちの話でも聞いて
頂くとしましょうか。」
本多子爵はわざと眼を外《そ》らせながら、私の気をかねる....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
しながら、立ち上った。そうして何を云うかと思うと、
「先生、僕たちは英語を教えて
頂くために、出席しています。ですからそれが教えて頂けなければ、教室へはいっている....
「葱」より 著者:芥川竜之介
らなくなってしまったのである。では何を書くかと云うと、――それは次の本文を読んで
頂くよりほかに仕方はない。
――――――――――――――――――....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
温める一方ですな。それでも痛みが強いようなら、戸沢さんにお願いして、注射でもして
頂くとか、――今夜はまだ中々痛むでしょう。どの病気でも楽じゃないが、この病気は殊....
「運」より 著者:芥川竜之介
っぴらでございますな。」
「へええ、そうかね。私なら、二つ返事で、授《さず》けて
頂くがね。」
「じゃ観音様を、御信心なさいまし。」
「そうそう、明日《あす》から....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ばしたことはございません。」 「皮肉を言うぜ。何てったって、お前はどうせ無代価で
頂くもんじゃねえか。」 「大きに、お世話、御主人様から頂きます。」 「あれ、見や....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
領の鎧を捧げ、背後より颯と肩に投掛く。 公子、上へ引いて、頸よりつらなりたる兜を
頂く。角ある毒竜、凄じき頭となる。その頭を
頂く時に、侍女等、鎧の裾を捌く。外套の....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
、颯と輝く、銀の地の、ああ、白魚の指に重そうな、一本の舞扇。 晃然とあるのを押
頂くよう、前髪を掛けて、扇をその、玉簪のごとく額に当てたを、そのまま折目高にきり....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、鳩尾へはっと呼吸を引いて、 ――まあ、嬉しい―― とちゃんと取って、蝋燭を
頂くと、さもその尊さに、生際の曇った白い額から、品物は輝いて後光が射すように思わ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
蒔絵の櫛がうつむいた。 八 「どういたしまして。お嬢様、お心易さを
頂くなぞとは、失礼で、おもいもよりませんのでございますけれど。」 この紙表紙の....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
情で云った。 「よく、参らっしゃる、ちとまた休んでござれ。」 「ちょっと休まして
頂くかも知れません。爺さんは、」 「私かい。講中にちっと折込みがあって、これから....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
和じゃ、今年は、作も豊年そうにござります。 もう、このように老い朽ちて、あとを
頂く御菩薩の粒も、五つ七つと、算えるようになったれども、生あるものは浅間しゅうて....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
っかいを申上げたのが、見苦しかったらそうおっしゃい。このお関所をあやまって通して
頂く――勧進帳でも読みましょうか。それでいけなけりゃ仕方がない。元の巌殿へ引返し....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
から、私だって遠慮をしました。 いつものようにお台所へ下ってお末の出尻と一所に
頂くべいとね、後退りに出ようとすると、愛吉さん一ツあげましょうかと、お夏さんが言....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
自分にも分らねえんだからね、何ですぜえ、無体、癪に障るから飲みますぜえ、頂かあ、
頂くとも。酌いどくんねえ、酌いどくんねえ、」 「可いから、まあおあがんなさい。」....