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「頂戴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頂戴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
よってのみ、多少なりとも成長し得る事を感じている。従って、屡々《しばしば》自分の頂戴《ちょうだい》する新理智派《しんりちは》と云い、新技巧派と云う名称の如きは、....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
を好まないのである。 「そこで今日は何か御用かね。」 「へえ、なにまた一つ原稿を頂戴に上がりましたんで。」 市兵衛は煙管を一つ指の先でくるりとまわして見せなが....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
て校長などの信用も相当にございましたのとで、年輩にしては高級な十五円と云う月俸を頂戴致して居りました。唯今でこそ十五円の月給取は露命も繋《つな》げないぐらいでご....
」より 著者:芥川竜之介
きっと喜んでよ。――私には手がとどかないかしら? とどかなかったら、あなた取って頂戴《ちょうだい》。」 槐《えんじゅ》の根もとに走り寄った敏子は、空気草履《く....
」より 著者:芥川竜之介
「じゃ紅茶でも入れましょうか?」 「紅茶も沢山。――それよりもあの話を聞かせて頂戴《ちょうだい》。」 広子は妹の顔を見ながら、出来るだけ気軽にこう言った。と....
春の夜」より 著者:芥川竜之介
たらしい、妙に険《けん》のある言葉だった。 「お母様《かあさま》、少し静かにして頂戴《ちょうだい》。」 Nさんはこう云う雪さんの言葉に軽い反感――と云うよりも....
文放古」より 著者:芥川竜之介
あなたは春陽会《しゅんようかい》へいらしって? 入《い》らしったら、今度知らせて頂戴《ちょうだい》。あたしは何だか去年よりもずっと好《よ》さそうな気がしているの....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
」 奉行「伝授するには、いかなる儀式を行うたぞ。」 吉助「御水《おんみず》を頂戴致いてから、じゅりあのと申す名を賜《たまわ》ってござる。」 奉行「してその....
」より 著者:芥川竜之介
りょうはし》を抱《だ》かせた、約婚の指環が嵌《はま》っている。 「じゃ今夜買って頂戴。」 女は咄嗟《とっさ》に指環を抜くと、ビルと一しょに彼の前へ投げた。 「....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
もに露《あらわ》していた。 「そりゃおれだって忘れるもんかな。」 「じゃそうして頂戴よ。」 お絹は昨日《きのう》よりもまた一倍、血色の悪い顔を挙げて、ちょいと....
青年と死」より 著者:芥川竜之介
そこにいらっしゃるの。 Bの声 お前の手は柔らかいね。 ――いつでも可哀がって頂戴な。 ――今夜は外《よそ》へいらしっちゃあいやよ。 ――きっとよ。よくっ....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
きにそうだっけ。だがまさか――まさかその麦酒のコップへ、あの婆が舌を入れて、一口頂戴したって次第でもなかろう。それならかまわないから、干してしまい給え。」――こ....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
しました。 「計略は駄目だったわ。つい私が眠ってしまったものだから、――堪忍して頂戴よ」 「計略が露顕したのは、あなたのせいじゃありませんよ。あなたは私と約束し....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ドワードが見つけて、妹のサラに話した。サラはファラデーに何と書いてあるのか見せて頂戴なからと言ってやった。これはその年(一八一九年)の十月十一日のことである。こ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
物語を書いているこのわたしほど急いでいなかったので、ご馳走はどれもこれもしこたま頂戴したのである。 彼は親切で、深く恩に感じる人間であり、心が大きくなる度合は....