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頒布
「頒布〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頒布の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いようとの意気込みで北原稲雄らによって計画された先師遺著『古史伝』三十一巻の上木
頒布は一層順調に諸門人が合同協力の実をあげる。小野の倉沢義髄、清内路の原|信好の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
い、そこに安置せられた国学四大人の御霊代を拝し、なお、故翁の遺著『古史伝』の上木
頒布と稿本全部の保管とに尽力してくれた伊那の諸門人の骨折りをねぎらいながら、行く....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
出し、南には片桐春一、北原稲雄、原|信好を出し、先師遺著『古史伝』三十一巻の上木
頒布に、山吹社中発起の条山神社の創設に、ほとんど平田研発者の苗床ともいうべき谷間....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
れる、焼いても惜しくないと云えば云うようなものであるが、日本では欧羅巴に数千部を
頒布する是等の普通の美術雑誌でさえも帳中の秘書として珍襲する美術家又は鑑賞家の甚....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ものであることは推定していい点だろう。尤も近時の出版界の新しい現象は(駅売り又は
頒布用の)パンフレットの洪水である。之は言論の強圧に対する反作用として流言飛語的....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
後、三年以下の懲役や禁錮を食わねばならぬ。 またウッカリ「文書図書を出版または
頒布」しても同様だ。さらにこの出版物に発行者の氏名住所がなかったり誤っていたり、....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
提灯を視た。 (――この、提灯が出ないと、ご迷惑でも話が済まない――) 信仰に
頒布する、当山、本尊のお札を捧げた三宝を傍に、硯箱を控えて、硯の朱の方に筆を染め....
「自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
かなり作った。 その年月の間に私はアメリカ行を計画してその資金獲得のために彫刻
頒布会を発表したが入会者があまり少くて、物にならずに終った。モデルを十分使って勉....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
被った冤罪も、この研究によりて幾分緩和せらるべきものとなし、これを複製して世間に
頒布したいと申し出でられた。その趣意は、道鏡が臣籍の出として日本において開闢以来....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
むよう命じられた。が、それだけでは、まだたりない。そこで事件全貌の説明を印刷して
頒布することになった。ベエコンこそ、かかる仕事の衝に当たるべき人物にちがいない。....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
とき、天然を害する風習あるを知らず。 英国の民間に行わるる暦書あり。毎年これを
頒布して、その翌年中の天災地変、毎日の吉凶禍福を前定す。しかしてこれを前定するの....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
たのでありました。かくてその内務省における講演筆記を印刷して、同省を経て各府県に
頒布してもらい、その後さらにそれをもととして、別にいくつかの歴史的研究を加えまし....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
がありました。しかしそれは少し精しすぎ、またむずかしすぎまして、これを広く世間に
頒布し、多数のお方々の閲読を求めるには、いささか不適当なものでありました。その後....
「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」より 著者:戸坂潤
(この際、当時合法団体として存在していたサヴエート友の会の宣伝ビラを会場内に於て
頒布したものがあり、これに対して所轄署の厳重な注意を受けたことは場内世話係の不慣....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
というエロチックな短編が禍いをなして、第二次「新思潮」は第一号を出すと、直ぐ発売
頒布を禁ぜられた。 編輯人としては私の名が署してあった。私はその時分下渋谷に住....