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領する
「領する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
領するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
らいいという考えのものが多い。それでは、社会に活動しようとする男子の心を十分に占
領するだけの手段または奮発(僕はこれを真に生きた愛情という)がないではないか? ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
来る台数をというので、あの台数が出て来たのだ。又そうなると、日本の陸地の一部を占
領することが出来れば、別に元の軍艦へ戻らなくてもいいわけサ。この辺に、三対一の比....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
に各々一隊ずつ陣取って、その陣屋を守っているものを押しのけくぐり抜けて、それを占
領する遊びだった。が、普通尋常に押しのけくぐり抜けているんでは、いつ勝負がつくか....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
の談であった。 アンと仏とは、十三号車の中の、一つのコンパートメントを仲良く占
領することが出来た。 この十三号車は、わりあいすいていたようである。誰も、この....
「怪塔王」より 著者:海野十三
これが数多いロケット隊の司令機みたいなものでありましょう、兵曹長は、まずこれを占
領するのが一番いいことだと思ったので、怪塔王をひったてて入口へさしかかりました。....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
必ず二人以上組んでゆけ。一人きりで入っていっちゃ駄目だぞ。まずおれたちは船橋を占
領する。そこで十分間たっても異状がなかったら、手をあげるから、こんどはみんなで船....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いどんな決心であったろうか。 曰く――「俺はこの、飛行島を、自分の力でもって占
領することにきめた!」 なんという無謀な、そして大胆な決心であろう。 飛行島....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
けた。 「島野、」と呼懸けざま、飜然と下立ったのは滝太郎である。 常にジャムを
領するをもって、自家の光彩を発揮する紳士は、この名馬夕立に対して恐入らざるを得な....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
そして、猛烈な火砲戦に、算を乱し、潰走する伊軍を追うて、まもなく、その両市を占
領することができた。 が、墺太利海軍にとると、この大勝禍いなるかなであった。お....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
が「秩序に復した」市会によって死刑に処せられることなぞは少しも思わずに市役所を占
領する。武器もない民衆がテュルリー宮殿に侵入して、赤い帽子をかぶった王を捕まえる....
「忘れられたる感情」より 著者:小川未明
感情や、感覚であると思うことが出来ない。人間は其の時々の境遇によって、頭の中を占
領する感情や感覚が異っている。だから今、かりに自分の頭には灰色な、重苦しい感情し....
「月と海豹」より 著者:小川未明
ていなさるのか分らなかったのです。私はいま雪と戦っているのでした。この海を雪が占
領するか、私が占
領するか、ここしばらくは、命がけの競争をしておるのですよ。さあ、....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
も鏡を張ってある始末です。 椅子と食卓が適当にばらまかれ、一つの卓子は一人が占
領することに定っていて、それには銘々キュピットの形をした可愛らしい木の立札が立て....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
です)それから彼は兄を殺害した。そして夫人を自分のものにすると共に、御木井家を横
領する慾心を起し、武雄さんのために文夫さんを亡きものにしようと思ったのです。それ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る方法の外、或いは機動ないし小戦に依って敵の後方を攪乱し敵を後退せしめて土地を占
領する方法を用いるのである。すなわち会戦を主とするか、機動を主とするかの大略二つ....