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「領事館〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

領事館の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
に陣どっていた。が、命令を与えるよりものべつに僕に話しかけていた。 「あれが日本領事館だ。………このオペラ・グラスを使い給え。………その右にあるのは日清汽船会社....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ふたつき》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ赴任《ふにん》することになるのです。 主筆 妙子も一しょに行くのですか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にかの用向きをかねて江戸見物に出て来て、その前夜は高輪《たかなわ》東禅寺の英国仮領事館に一泊して、きょうは上野から団子坂へ廻って来たというわけで……。勿論、その....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ダは伊皿子の長応寺、プロシャは赤羽の接遇所、ロシアは三田の大中寺に、公使館または領事館を置いてあるが、これらは幕府に届け出でのあるもので、そこに住む者の姓名もみ....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
たのだそうだ。そして、まず僕を十番の家へ入れたあとで、御者に聞いて見ると、日本の領事館の前から来たというので、(また実際税関の前はすぐ領事館なのだが)ますます僕....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
ちの方へとびついて来たからであった。 「あのう、こちら、リスボンからいらした日本領事館の方でしょう。あたしたちお迎えにあがりましたのよ」 娘たちは、私たちを囲....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
こで二人は近く日本へかえることになったのだ。このことは、うちで決めただけで、まだ領事館へもソ連の官憲へも知らせてないのに、はやくもイワノフ博士がそれを知っている....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
弟の所へ二度も手紙を出しましたが何の返事もありませんでした。 そこでイタリイの領事館からたずねてもらいましたが、三月ほどたってから「新聞にも広告してずいぶんた....
褐色の求道」より 著者:岡本かの子
我が国の外務省も気兼ねをしながら、印度入りの旅券を下附してくれますが、イギリスの領事館で上陸許可の査証を仲々くれません。 然し私は決心しているのです。裏の方か....
西航日録」より 著者:井上円了
なく新年のことも知ることなし)の境界を見るべし。午前十時、三人相携えて上陸。余は領事館および三井物産会社支店を訪い、馬場氏に面し、日新館にて河合、甲賀両氏と手を....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の後、郵船会社支店長松平市三郎氏を訪い、杯をふくみ話を交ゆること約一時間にして、領事館に移り、総領事代理瀬川浅之進氏に面会す。五時乗船、驟雨ようやく晴る。領事館....
耳香水」より 著者:大倉燁子
うことなのですが、しかしその犯人は一向捕まらないのですから、被害者の夫は憤慨して領事館を通じ、支那警察に対して厳重に抗議をしたんです。 するとまた犯人は直ぐと....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
の地位も本名も云うことは出来ません。従って大使館であるか公使館であるかまたは、総領事館であるかそれはすべてあなたの御想像に任せます。しかし名だけは仮に宮城野総領....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
、三千円の金にするのだ。 一方宿からは毎日矢のような宿賃のさいそくだ。ついには領事館に突き出してやる、といわれて私も心を決めた。 『それほどいうなら、この体で....
魯迅さん」より 著者:内山完造
い。ぼくの方でも変らない。日本の軍部も、さすがに露骨な圧迫はしなかった。ときどき領事館警察の特高が、ぼくを狙う結果として、魯迅さんとの連絡を考えたものもあるらし....