頬笑む[語句情報] » 頬笑む

「頬笑む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頬笑むの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火のついた踵」より 著者:宮本百合子
谷 (しげしげとみさ子を見る)あなたもだんだん大人になりますね。 みさ子 (片頬笑む)――だから、朝子さん、吉沢さんね。あの方のことだって、私が、何も権威ある....
黒百合」より 著者:泉鏡花
たので、ついとんだ羂に蹈込んださ、意気地はないな、忌々しい。」 とさりげなく打頬笑む。これに心を安んじたか、お雪もやや色を直して、 「どうぞまあ、お医者様を内....
好人物」より 著者:豊島与志雄
かない。 「呆れたと仰言いよ。」 眉を吊りあげて、じっと見入ってくる。 僕は頬笑むだけだ。 「ほんとのこと、言ってよ。」 「だって、何を呆れていいのか、僕に....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
かに、むしろ、頬笑んでいるとでも申しましょうか。けれども、私としては、こんな時に頬笑むのは、泣くよりも、もっと淋しいことですの。 三田の伯母さんは私に、「あん....
囚われ人」より 著者:豊島与志雄
君はどこにも殆んど顔出ししなくなったばかりか、誰に逢っても、ただにやりと気味悪く頬笑むだけで、殆んど話らしい話もしないというじゃないか。勿論、口を利きたくない時....