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「頭文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頭文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
たので、かわききらないテレビンの香がまだかすかに残っていた。古藤は、葉子・早月の頭文字《かしらもじ》Y・Sと書いてくれと折り入って葉子の頼んだのを笑いながら退け....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
ト・ライターを出して、その光の下に改めてみた。 「L・M!」 果然《かぜん》、頭文字《かしらもじ》らしいL・Mの二字が、ケースの一隅《いちぐう》に刻《きざ》ま....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
であろう。そして、本館は水松の刈込垣で繞らされ、壁廓の四周には、様々の動物の形や頭文字を籬状に刈り込んだ、※や糸杉の象徴樹が並んでいた。なお、刈込垣の前方には、....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、未知国の所在を売るという匿名の手紙の主の、K・Mというのがクルト・ミュンツァの頭文字。 事によったら、これが導きとなってあの手紙のわけも、また、それに関連し....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
電光の様な推理が閃いた。G・Y――とは、「山田源之助」をローマ字綴りにした場合の頭文字の配列である。そこで私は、すかさず言葉を掛けた。 『君、こりゃあ山田源之助....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
コンパクトが滑り出した。しかもその表には、KDと、あきらかにドルセット侯爵夫人の頭文字がうってあるのさえ見えた。その刹那、博士の顔が絶望に木枯の中の破れ堤灯のよ....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
とったら、第一番にこの幽霊をたおし、その次には、き、貴様の胸もとに、銃弾で貴様の頭文字をかいてやるぞ! うーん」 パイ軍曹は、顔をまっ赤にして、うんうん呻りな....
」より 著者:池谷信三郎
一面に曇った硝子の壁にとり囲まれ、彼が毛糸の襟巻の端で、何んの気なしにSと大きく頭文字を拭きとったら、ひょっこり靄の中から蜜柑とポンカンが現われた。女の笑顔が蜜....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
でつけてあるので、直ちに印刷に附しても差支えないのであった。神という字は、いつも頭文字で現れ、いかにも敬意を表するかの如く、それに限りて、ゆっくり書くのであった....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
われます。ランプをおいたテーブルの前に、三つのイスをならべ、ちがった色でクラブの頭文字のP、C、二つの大きな字をぬいつけた四つの白いきしょうが用意されました。そ....
方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
一つは、それから一年経った先達っての話ね。そして孰っちにも、あなたとあたくしの、頭文字が刻んである。 恋しい人、たがいに離したくない、懐かしい人……。 とこ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
質を、少しでも知っている人間にとっては何んでもなく解ける種類の秘密だ。一句一句の頭文字と、一句一句の末の文字とを、つなぎ合わせればそれで解ける秘密だ。最初の一句....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
浸剤、硫黄、単寧、水銀、醋、溶和剤、黄斑粉、紅殻、樹脂――と読んでいって結局その頭文字を連ねるのです。すると、そうしたものが、〔Gift-mo:rder〕(毒殺....
科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
くら金がドンドン手に入っても仕方がないでしょう。まあそのときは、鼻紙に金でもって頭文字でも入れることですネ。 宇宙線の人造ということも面白い問題ですが、その宇....
夜光虫」より 著者:織田作之助
S署にちがいないと思っていた。 S署――差し障りがあってはいけないから、わざと頭文字だけにして置くが――S署は大阪の表玄関にある警察署である。いわば大阪の代表....