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「頭目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頭目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
匪《どひ》の首を斬《き》ったって?」 「うん、それは覚えている。」 「その仲間の頭目は黄《こう》六一と言ってね。――ああ、そいつも斬られたんだ。――これが又右の....
鯉魚」より 著者:岡本かの子
で娘の身元ばなしが始まりました。 応仁《おうにん》の乱は細川勝元、山名宗全の両頭目の死によって一時、中央では小康を得たようなものの、戦禍《せんか》はかえって四....
去年」より 著者:伊藤左千夫
しめられてるところへこの打撃は、病身のからだに負傷したようなものであった。 三頭目の斃牛を化製所の人夫に渡してしまってから、妻は不安にたえない面持ちで、 「こ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
帆村君の手腕ですよ」中佐が、代りに説明した。「空襲の夜、放送局を占領した不逞団の頭目に鬼川という男が居りました。これを捕縛して、帆村君に預けたのです。すると帆村....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
子分共は千鳥の香炉盗み取りの陰謀の談合のため、折柄南禅寺の山門へ寄っていたので、頭目の石川五右衛門の哀れな試合の一部始終を、見物していた。 そして、五右衛門の....
少年探偵長」より 著者:海野十三
よ。でもまだ生きています」 「新しく傷を負わせたのじゃなかろうね。そうだったら、頭目のきげんが悪くなるぜ」 「ふん、木戸さん、心配なしだよ。おれがそんなへまをや....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
下りはじめた。他の異人たちも、いつしか同じように、首の下だけに光の輪をこしらえ、頭目《とうもく》らしい者のあとについて斜面《しゃめん》を下っていった。彼らの動作....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
んだのではないと思います。彼の部下もちゃんと元気に秩序立って活動していますから、頭目烏啼は死んだのではなく、どこかに隠れているにちがいありません。ですから私は、....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
十一二三ばかり。皆真赤なランニング襯衣で、赤い運動帽子を被っている。彼等を率いた頭目らしいのは、独り、年配五十にも余るであろう。脊の高い瘠男の、おなじ毛糸の赤襯....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
から、よくよく気をつけて天狗界の状況をさぐり、又不審の点があったら遠慮なく天狗の頭目に訊ねて置くがよいであろう……。』 やがて古い古い杉木立がぎっしりと全山を....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
つ砕けて十三体。それぞれに、樒、線香を手向けたのがあって、十三塚と云う……一揆の頭目でもなし、戦死をした勇士でもない。きいても気の滅入る事は、むかし大饑饉の年、....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
る。 女が軍隊に号令するのに、二つの形がある。全軍の将としての場合と、一部隊の頭目としての時とがそれである。巫女にして君主といった場合は、もちろん前の場合であ....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
たものでもない」こう静かに止めたのは、例の琵琶師風の浪士であった。どうやら一座の頭目らしい。グイと義哉の方へ膝を進めたが、 「いや仰せごもっともでござる。武道で....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
でなくて、赤門の若い才人の盟社たる新声社の羅馬字|綴りの冠字で、軍医|森林太郎が頭目であると知られた。 鴎外は早熟であった。当時の文壇の唯一舞台であった『読売....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
って字も上手だろうとの至極明快な三段論法なのだ。親分は中肉中背、眼光は鋭く馬賊の頭目みたいな男。赤裏の黒いマントなど羽織って、えらく威勢がいい。その直接のお声が....