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「頻繁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頻繁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
からでございます。ヒステリイが益昂進すれば、ドッペルゲンゲルの出現もあるいはより頻繁になるかも知れません。そうすれば、妻の貞操に対する世間の疑は、更に甚しくなる....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は少いから、呉も越も隔てなく口を利いて巧く纏める。従うて諸家の閨門に出入すること頻繁にして時々厭らしい! と云う風説を聞く。その袖を曳いたり、手を握ったりするの....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
れは接木や挿木をくりかえして来た蜜柑には種子がなくなると同じである。早く死ぬから頻繁に子供を産むが、不老不死になると、人間は淡々として神様に近い生活をするに至る....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
にしても快諾されたことがある。 私は夏目さんとは十年以上の交際を続けたが、余り頻繁に往復しなかったせいでもあろうけれども、ただの一度も嫌な思いをさせられたこと....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
放たれた。起出てみたが、夢のような気がする。 六月十日 敵機の本土爆撃は漸次頻繁、大規模となりつつあるが、四月十六日から五月三十一日までの空襲被害状況とその....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ていた。だから、午後七時ごろには、ロンドン着の筈であるが、今は、ドイツ機の空襲が頻繁なので、いつどこで停車するかわからず、ひょっとすると、ロンドン入りは、翌朝に....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あまたある。流星がとぶのも、隕石がひらめくのも、この谷間では国じゅうのどこよりも頻繁だし、悪夢の魔女は九人の供をひきつれて、ここで跳びはねるのが好きらしい。 ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
田舎武士の金碗大輔がドコから鉄砲を手に入れたろう。これを始めに『八犬伝』には余り頻繁に鉄砲が出過ぎる。白井の城下で道節が上杉勢に囲まれた時も鉄砲足軽が筒を揃えて....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
かつ頗る健啖家であった。 私が猿楽町に下宿していた頃は、直ぐ近所だったので互に頻繁に往来し、二葉亭はいつでも夕方から来ては十二時近くまで咄した。その頃私は毎晩....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
の鴎外はむしろ客の来るのを喜んで、鴎外の書斎はイツモお客で賑わった。 私が最も頻繁に訪問したのは花園町から太田の原の千駄木時代であった。イツデモ大抵夜るだった....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
晩まで話し込んでいた。が、取留めた格別な咄もそれほどの用事もないのにどうしてこう頻繁に来るのか実は解らなかったが、一と月ばかり経ってから漸と用事が解った。その頃....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
ブツクサいうのは珍らしくなかった。 尤も沼南は極めて多忙で、地方の有志者などが頻繁に出入していたから、我々|閑人にユックリ坐り込まれるのは迷惑だったに違いない....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
博士とすら遠ざかっていた。が、再びポツポツ翻訳を初めてから新聞雑誌記者や文壇人が頻繁に出入し初めた。二葉亭が二度の文人生活を初めたのは全く糊口のためで文壇的野心....
西航日録」より 著者:井上円了
、再び港を発し、ロンドンに向かいて走る。気候なお暖かなり。この間、大小の船舶迎送頻繁なり。 二十四日、午後一時、テムズ河口に入る。三時ドックに着し、税関の検閲....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、クリスチャニアより多きこと十万余なり。しかして建築の壮大、市街の美麗、往来の頻繁なる等は、到底クリスチャニアの比較にあらず。パリ、ベルリン、ウィーンに次ぐべ....