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頼み
「頼み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頼みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
も足りませんようなら、御看病に上りたいと申しておりますんですが。」
お鈴はこの
頼みに応じる前に腰ぬけの母に相談した。それは彼女の失策と云っても差し支えないもの....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
言はどう思召したのか、この仰せばかりは御聞き入れになりません。それが再三押して御
頼みになっても、やはり御満足の行くような御返事がなかったので、御年若な若殿様は、....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
、私を蔑《さげす》みながら、それでも猶《なお》私を怖がっている。成程私が私自身を
頼みにするのだったら、あの人が必ず、来るとは云われないだろう。が、私はあの人を頼....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
ことはそればかりではなかった。午後には見知らない青年が一人、金の工面《くめん》を
頼みに来た。「僕は筋肉労働者ですが、C先生から先生に紹介状を貰《もら》いましたか....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
は受け合われません。またひどい目に会うのは嫌《いや》ですから、誰かほかのものにお
頼みなさい。
小野の小町 どうかわたしを憐《あわ》れんで下さい。あなたも情《な....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
わたしの宿の主人です。〕のお金を使いこんだだけはまどう〔償《つぐの》う?〕ように
頼み入り候。「あ」の字の旦那にはまことに、まことに面目《めんぼく》ありません。の....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
しね、そう難病でもなさそうだからね。――」
慎太郎は今になってさえ、そんな事を
頼みにしている母が、浅間《あさま》しい気がしてならなかった。
「癒りますとも。大....
「路上」より 著者:芥川竜之介
うしろ》の眉をひそめて見せたが、すぐにまた気を変えて、
「ところで僕は君に一つ、
頼みたい事があって寄ったのだが――」
十七
「何だい、改まっ....
「竜」より 著者:芥川竜之介
くに》じゃ。大肌ぬぎの無礼は赦《ゆる》してくれい。
「さて今日はその方どもにちと
頼みたい事があって、わざと、この宇治の亭へ足を止めて貰うたのじゃ。と申すはこの頃....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
簾《のれん》をくぐると、煙管《きせる》を啣《くわ》えていた番頭に、こう口の世話を
頼みました。
「番頭さん。私は仙人《せんにん》になりたいのだから、そう云う所へ住....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
ということです。翁は主人に会わないにしろ、もう一度あの秋山図を見せてもらうように
頼みました。しかし何度頼んでみても、小厮は主人の留守《るす》を楯《たて》に、頑《....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
に許しては自分の武士がたたないからである。
「佐渡殿の云われた事は、承知の上での
頼みじゃ。」
ほどを経て、修理が云った。
「登城を許せば、その方が、一門衆の不....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
以前奉公していた御店へ、電話もまさかかけられないから、あなたに言伝《ことづ》てを
頼みたい――と云う用向きだったそうです。逢いたいのは、こちらも同じ思いですから、....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
中尉を不安にした。 「ここに起立しているのは恥辱であります。」 下士は低い声に
頼みつづけた。 「それはお前の招いたことだ。」 「罰は甘んじて受けるつもりでおり....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
い一人の亜米利加人と何か頻に話し合っていました。 「実は今度もお婆さんに、占いを
頼みに来たのだがね、――」 亜米利加人はそう言いながら、新しい巻煙草へ火をつけ....