頼み少ない[語句情報] » 頼み少ない

「頼み少ない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頼み少ないの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
妙を中に面を背けて、紛らす煙草の煙も無かった。 小芳の心中、ともかくも、お蔦の頼み少ない風情は、お妙にも見て取られて、睫毛を幽に振わしつつ、 「お医者には懸っ....
去年」より 著者:伊藤左千夫
い人もあろう。 自分は考えるともなしこんなことを考えながら、心のすきすきに嫂の頼み少ない感じが動いてならなかった、博士は駿河台の某病院長である。自分は博士の快....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
ってから見た一夜の夢の映像の記憶を過去に投影したものだか、記憶の現実性がきわめて頼み少ないものになって来るのである。 自分の幼時のそういう夢のような記憶の断片....
源氏物語」より 著者:紫式部
母はかわいがりまして、しばらくの間でも逢わずにいることを苦しがるのですから、もう頼み少ない病状になっている際に、母の逢いたがる心を満足させないのは未来の世までの....
源氏物語」より 著者:紫式部
右衛門督は六条院の宮の御出産から出家と続いての出来事を病床に聞いて、いっそう頼み少ない容体になってしまった。夫人の女二の宮をおかわいそうにばかり思われる衛門....
源氏物語」より 著者:紫式部
し上がろうとはなさらなかったおせいでございますよ、御衰弱がひどうございましてね、頼み少ないふうになっておしまいになりました。私は情けない長命をいたしまして、悲し....
障子の落書」より 著者:寺田寅彦
独りで怒ってみて、どうでもなるがいいなどと棄鉢な事を考える事もあったがさて病人の頼み少ない有様を見聞き、妹がうら若い胸に大きな心配を抱いて途方にくれながらも一生....