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頼信
「頼信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頼信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ち》にしゃがんだまま、あとは口笛を鳴らし始めた。
その間に洋一は、そこにあった
頼信紙へ、せっせと万年筆を動かしていた。ある地方の高等学校へ、去年の秋入学した兄....
「兄たち」より 著者:太宰治
してしまいました。ケイジ、ケサ四ジ、セイキョセリ。という電文を、田舎の家にあてて
頼信紙に書きしたためながら、当時三十三歳の長兄が、何を思ったか、急に手放しで慟哭....
「黄村先生言行録」より 著者:太宰治
ポウカン」ヨドエムラノヤツ」ユムラニテ 何が何やらわからない電文になった。その
頼信紙は引き裂いて、もう一枚、
頼信紙をもらい受けて、こんどは少し考えて、まず私の....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
のだろう、余は電信局で篤《とく》と聞いて見たけれど分らぬ、唯十四五の穢い小僧が、
頼信紙に認めたのを持って来たのだと云う、扨は発信人が自分で持って来ずに、路傍の小....
「蠅男」より 著者:海野十三
に帆村は唸りながら、東京の事務所宛に、簡単な電報を発するよう頼んだ。 看護婦が
頼信紙を手にして廊下を歩いていると、立派な紳士を案内してくる受付の同僚に会った。....
「黒髪」より 著者:近松秋江
んで、汽車の座席にじっとしているに堪えられないくらいになった。私はそのあたりから
頼信紙をとり出して、十一時までには必ず加茂川べりのある家に行き着いているからとい....
「巌流島」より 著者:直木三十五
斎《つまがたけんじゅさい》、神道一心流の櫛淵宣根《くしぶちのりね》、有馬流の有馬
頼信、新陰流の上泉伊勢守の如き剣豪が出て居るし、富田流から一放流の富田一放、長谷....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
たものか。 ついでに伝説へ書き遺した二、三項を述べよう。馬で海を渡した例は源|
頼信《よりのぶ》佐々木|盛綱《もりつな》明智光春(これは湖水)など日本で高名だが....
「頭と足」より 著者:平林初之輔
してついた時には生憎《あいに》く、町の労働者風の男が、電報取扱口へ、十枚ばかりの
頼信紙を出しているところであった。その男は、何か不幸な事件でもあったと見えて、あ....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
途端、船室給仕《キャビン・スチスアート》の一人があわただしく飛び込んで来て一枚の
頼信紙を差し出した。 「局長、大至急これをお願いします」 と言う。見ると、船客....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
郵便局の前に毛並のそろった軍隊の馬が、つながっていた。小さい鞄を腰にさげた兵士が
頼信紙に何か書いていた。 「ええ馬だな。――俺アの馬ど比らべてみれでア!」 由....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
私もまた意気軒昂たるものがあった。 小学校の粗末なテエブルの上で、私はしきりに
頼信紙の雛をのべていたが、庄亮君はまた絵葉書に即興の歌などを走り書きしていた。 ....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
立派な身分の者が、好んで家人になることが多い様になりました。例えば源氏の頭領|源
頼信の如き、また平新皇とまで云われた平将門の如きすらがそれで、
頼信は関白|藤原道....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
ので、平将門は摂政藤原忠平の家人となって、遂に東国に割拠する迄の素地を作った。源
頼信程のものも、町尻殿すなわち関白藤原道兼の家人として、その主の為に中関白道隆を....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
すがに甚だ慇懃なる消息を通じているのである。また源家の祖先として威名の高かった源
頼信も、関白藤原道兼の家人であった。内大臣の地位にいる藤原宗忠すら、関白藤原忠実....