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「顆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

顆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
檸檬」より 著者:梶井基次郎
は街の上で非常に幸福であった。あんなに執拗《しつこ》かった憂鬱が、そんなものの一《いっか》で紛らされる――あるいは不審なことが、逆説的なほんとうであった。それ....
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
ング十階の東洋宝石商会の支配人室で、支配人は当日支店から到着したダイヤモンド数|をしまおうとして、金庫を開けにかゝった。支配人室と云うのは、社員の全部が事務を....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
珠、花の真珠、雪の真珠、いずれも一寸の珠三十三|粒、八分の珠百五粒、紅宝玉三十|、大さ鶴の卵、粒を揃えて、これは碧瑪瑙の盆に装り、緑宝玉、三百、孔雀の尾の渦....
軍用鼠」より 著者:海野十三
それに気がついて、これまた昨日に劣らぬ厳重な取調べをした。しかしこの方からは一|の養殖真珠も出てこなかった。 老人レッドは、命ぜられるままに、十万八ルーブリ....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
、この儀お聞済が願いたい。 口惜や、われら、上根ならば、この、これなる烏瓜|一、ここに一目、令嬢を見ただけにて、秘事の悟も開けましょうに、無念やな、老の眼の....
野道」より 著者:幸田露伴
分が他に比すれば馬鹿に大きな板を二枚持っていたので、人々に哄笑された。自分も一|の球を取って人々の為すがごとくにした。球は野蒜であった。焼味噌の塩味香気と合し....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
思うに二ツ三ツよりぞ多からざりける。 継母はわずかに柿の実二ツくれたり。その一は渋かりき。他の一を味わむとせしに、真紅の色の黒ずみたる、台なきは、虫のつけ....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
珠数一|聯、とって十九のまだ嫁入前の娘に、と傍で思ったのは大違い、粒の揃った百幾の、皆真珠であった。 姉娘に養子が出来て、養子の魂を見取ってからは、いきぬき....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
た。小娘は、恐らくはこれから奉公先へ赴こうとしている小娘は、その懐に蔵していた幾の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
前は高いのか」 「胸をご覧、妾の胸を」 マリアはグイと襟を開けた。盛り上った二の乳が見えた。ユダはくらくらと目が廻った。 「持っておいでよ、銀三十枚。……そ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
榴の木があって、赤い蕾が珠のように、枝に点々とつづられていたが、その中の二、三|が襪のような花弁を、恥ずかしそうにはみ出させていた。その根もとにゆらゆらとなび....
短命長命」より 著者:黒島伝治
生きている姿を見せて花を咲かせる。 早生の節成胡瓜は、六七枚の葉が出る頃から結しはじめるが、ある程度実をならせると、まるでその使命をはたしてしまったかのよう....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
で、口授ではあるが一字一句に血が惨み出している。その続きに「第九輯百七十七回、一の智玉、途に一騎の驕将を懲らすといふ一段を五行或は四行の大字にものしぬるに字行....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
全舞台に、虫一つ、塵も置かず、世の創の生物に似た鰐口も、その明星に影を重ねて、一の一碧玉を鏤めたようなのが、棟裏に凝って紫の色を籠め、扉に漲って朧なる霞を描き....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
に、朝顔の白い花がぱっと咲いた……結綿を重そうに、娘も膝に袂を折って、その上へ一のせました。いきなり歯を当てると、むし歯になると不可いと、私のために簪の柄を刺....