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顔負け
「顔負け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
顔負けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とぶおとこに生まれて来なよ。ろくでもねえやつが、つらばかりりっぱだって、それこそ
顔負けがするんだからな――じゃ、伝六あにい! このお葉も当分暗いところで日を送ら....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
《おれ》とやろう」と松山さんが節くれだった毛深い腕を出します。「いやア」と上原も
顔負けしながら、やっていると、やはり、問題ではなく、松山さんが強い。
松山さん....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ですよ。あの室内に赤外線男がウロウロしているのではネ」 帆村は、課長の勇猛心に
顔負けがして、ちょっと皮肉を飛ばした。 7 その次の朝のことだった。....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
、正義のためです。わしの行くべき路は、それだけです。」 ハム。「正義のほうで、
顔負けしますよ。ポローニヤス、あなたは錯乱しています。いいとしをして、みっともな....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
のよ。ほんとに私を愛してくれているのなら、そのくらいのこと許してよ。」 一色は
顔負けしてしまった。 ちょうどそのころ、久しぶりで庸三の書斎へ彼女が現れた。彼....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
。 成吉思汗《ジンギスカン》 うむ、芋虫がいたな。ははははは、貴様の瘤は、駱駝も
顔負けだ。 一同爆笑。成吉思汗《ジンギスカン》の白馬が者勒瑪《ジェルメ》に引か....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
早稲田側ではなっている。この際、切符の不正改札をしたり、「顔」に向っては言葉通り
顔負けをしたりしつづけている場内整理員などは、早稲田の応援団によって一たまりもな....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
で選挙運動があった。神父が説教の半ばに、推薦演説をはじめたのである。これには全く
顔負けしてしまった。私は、カトリックの教理をつかまないまでに教会行はやめてしまっ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
とを下拙《げせつ》などと、これが七、八つの子供の言い草《ぐさ》ですからイヤどうも
顔負けです。
壺のふたを持ちあげかけた左膳の手は、そのまましばらくとまっていた....
「立枯れ」より 著者:豊島与志雄
しょう、私にも分りませんから、困りました。」 そうして柴田は、如何なることにも
顔負けしないだけの皮膚と脂肪とを備えた顔に、微笑の影さえ浮べないのだった。一体何....
「反スタイルの記」より 著者:坂口安吾
南川がヒロポンというのは話が分るが、荒正人とヒロポンは取り合せが変だ。ヒロポンが
顔負けしそうだけれども、彼は女房、女中に至るまでヒロポンをのませて家庭の能率をあ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
とも、一切考えない、どうでも一緒になりたいと、しゃにむに突進する美和子の情熱に、
顔負けした新子は、一時は茫然としたが、しかし心の中は荒み切っていた。 もちろん....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
すると、 「なあに、恋歌をよむと若返りますよ。伊藤左千夫なんて人は五十を過ぎて、
顔負けするような恋歌をよむじゃありませんか」 私は鈴子のいる前で、よくこんな話....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
がある。さすがに※柳の本国であってギョリュウを見る眼が肥えている、かえって学者が
顔負けをしている。 中国の書物の『本草綱目』で李時珍が曰うには、「※柳《テイリ....
「麺くひ」より 著者:桂三木助
ターで「家族亭」と言う家へ入って蕎麦を喰べたら実に旨い。東京の蕎麦としての老舗も
顔負けという味でびっくりしました。以来関西の蕎麦の味に対して認識を新たにした次第....