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顕職
「顕職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
顕職の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ごとく、すぐと事件の内容に触れてこられましたものでしたから、右門も相手が大徳川の
顕職にあることも忘れて、ひざをすすめながらざっくばらんに尋ねました。 「なにかは....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がたがいずれも多いのは十人、少なくても六、七人は従者を伴っているのに、老中という
顕職にある信綱《のぶつな》ばかり、特に一人であったというのは、こういうとき多くの....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
りゃ、教育界に名望のある道学者先生の叔父もあるし、また父様の幕下で、現下その筋の
顕職にある人物も居るんだから、立派に遣ってくれるんだけれど、その君、媒酌人を立て....
「文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
、ドイツではゲーテが宰相であり、イギリスで十八世紀文学を指導した文学者はそれぞれ
顕職にあったという例は、今日までのところわが日本の社会では再現し難い。日本の近代....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ほかはなかった。
だから、八代吉宗公に見いだされた忠相が、江戸にでて南町奉行の
顕職《けんしょく》についたのちも、泰軒はこうして思い出したように訪ねてきては、膝....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
いった人物であった。 賄賂も取れば請託も受けた。その代わり自分でも施しをした。
顕職を得たいと思う者が、押すな押すなの有様で、彼の門を潜ったそうだ。 悪さにか....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
悪な生きもの。 フランケンシュタインの父――名はアルフォンス。かつて長官その他の
顕職にあった。怪物に殺される。 エリザベート――フランケンシュタインの許婚者。怪....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
らしく、室の錠はいつもおろされていた。 この頃|北京は物騒であった。政府の高官
顕職が頻々として暗殺された。そして犯人はただの一度も捕縛されたことがないのであっ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ります)
帰邸すると、勝重は妻に向い、任官の沙汰を告げていうには、
(古来から
顕職の栄位に擢んでられて、却ってために、家を亡ぼし、身を害した者が史上にも多い。....
「三国志」より 著者:吉川英治
は家庭の良き父となりきって、幼い子女らと他愛なく遊び戯れ、家門は栄え、身は丞相の
顕職にあり、今や彼も、功成り名|遂げて、弓馬剣槍のこともその念頭を去っているので....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
さが、先立ちまして、おわびのことばもございません。不肖なる私に、さきには左中将の
顕職をさずけられ、親衛の大任、禁軍の精、あわせて昭々たる錦旗をも給うていながら、....