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「風の息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

風の息の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
へ震い落す程の鬨《とき》を作る。寄するときは甲の浪、鎧の浪の中より、吹き捲くる大風の息の根を一時にとめるべき声を起す。退く浪と寄する浪の間にウィリアムとシーワル....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ールは海から上がり、そうして岬や島々や山々小山を作り出した。それから、賢い歌手で風の息子であるところのウェイネモェイネン(〔Wa:ina:mo:inen〕)を生....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
して勘定したりするようなアカデミックな方法によって作ったものでは、弛張のはげしい風の息の偽週期的衝撃に堪えないのはむしろ当然のことであろう。 それで、文明が進....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
敏感な観察者であり予報者でもある。彼らの中の古老は気象学者のまだ知らない空の色、風の息、雲のたたずまい、波のうねりの機微なる兆候に対して尖鋭な直観的|洞察力をも....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
すみずみに響かしていた。目に触れるものすべては、恐怖の姿をしていた。暗夜の広大な風の息吹《いぶ》きの下にあって、何物か身を震わさないものがあろうか! 寒さは彼....
自由人」より 著者:豊島与志雄
方は少し飲みすぎてるんだ。」 暴風雨はだいぶおさまりかけていた。雨音は弱まり、風の息吹きが長くなった。話が途切れると、盤上の鉄丸のころがりだけが、心を奪った。....
アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
これとは違って暖かい、しっとりとぬれた風のことを思い出すのでした。するとまたあの風の息吹きに触れてみたくなるのでした。あの風に自分たちの枝をそよがせ、自分たちの....
」より 著者:マクラウドフィオナ
高まったり低くなったりするのを老僧はみとめた、土のいろの黄ろい髪の軽いかたまりが風の息でその胸の上にそよいで、手はカアルの手と握り合っていた。その女のうしろには....