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風口
「風口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風口の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「癩」より 著者:島木健作
暁方《あけがた》わずかに心持ち冷えるかと思われるだけであった。反対の側の壁には通
風口がないので少しの風も鉄格子の窓からははいらないのである。太田は夜なかに何度と....
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
の水の音が水底へ響いてポタン、と鳴る。不思議に風が留んで寂寞した。 見上げた破
風口は峠ほど高し、とぼんと野原へ出たような気がして、縁に添いつつ中土間を、囲炉裡....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
《のぞ》き見できるようになっていた。室内に一人でいても、この鏡の関係と、天井の通
風口の格子《こうし》とに気がつけば、上下左右に無数の見えない視線を意識したはずだ....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
空いた部屋がある。そこへも行かずYと私が一室に起居をともにし、読書をともにし、通
風口の開けられない夜中は、たがいのはく炭酸瓦斯さえわけ吸って居るのは、モスクワの....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
でも不具でもございません。 (色の白い、美しいのがいいいい。) と異な声で、破
風口から食好みを遊ばすので、十八になるのを伴れて参りました、一番目の嫁様は来た晩....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ても、よろしいものでございましょうか?』と聞きましたの。と、『うむ、こちらでは通
風口でもつけるか、さもなければ戸をあけるかしなければいけません。なにしろ、お宅の....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
る海上であった。 日が暮れると、同時に重い防水布を張り、電球は取り除かれて、通
風口は内部から厚い紙で蓋をしてしまった。操舵室も海図室も同じように暗く、内部も外....