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風変り
「風変り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風変りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生きている腸」より 著者:海野十三
の住んでいる家というのは高架線のアーチの下を、家らしい恰好にしただけの、すこぶる
風変りな住宅だった。 そういう
風変りな家に住んでいる彼吹矢隆二という人物が、ま....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
取出したとき、変な恰好をして繋がっていたから、それで気がついたのだ。こいつは余程
風変りな事件だぞ」 老人はそういって、首をかしげた。密着して離れない三枚のニッ....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
いだ。ただ証拠としては、特別の形をもった薄刃の凶器と、そのとき紛失した小函とその
風変りな鍵の行方とが、後に残された。 ハルピン虎は、何喰わぬ顔をして帰朝し、今....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
を落とした。 「だが孫火庭が呼びに来てくれるまでは、気が気じゃなかった」 「あの
風変りな新聞広告が、きいたのだね」 「ふふ」なにを思いだしたのか、帆村が笑った。....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
喚とは、正に、その夜のことだったろう。 その狂乱の巷の真ッ唯中に、これは、ちと
風変りな会話をしている二人の男があった。 「旦那、もし、旦那」印袢纏を着ているこ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
の大花瓶もおいてあった。 春木、牛丸の二少年は、息をころして、このあやしくも、
風変りな店のなかを覗いていたが、ふいに春木少年がギュッと力強く、牛丸少年の腕をに....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
コ氏というのは、こんどの救援事業に、名をかくして六百万ドルの巨額を寄附してくれた
風変りの富豪だ。金鉱のでる山をたくさん持っている」 この説明には、帆村も苦笑し....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
内してくれんか」 「はい。どうぞこちらへ……」 警視と苅谷一家との会見は、頗る
風変りなものだった。警視は、苅谷夫妻に両手をあげるようにお願いし、室内にいる警官....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
を……」 「仏像といっても、けちなものじゃない。いずれ準国宝級のものだ。こういう
風変りな仕事をおっ始めたわけは、近頃の坊主どもの中には悪ごすい奴がだんだん殖えて....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
る、有名な私立探偵|帆村荘六のことであった。彼は、理学博士という学位を持っている
風変りな学者探偵であって、これまでに風間三千子は、事件のことで、いくど彼の世話に....
「火星兵団」より 著者:海野十三
であった。そこは、たしかに機械室には違いなかったが、地球上にある工場では、こんな
風変りな機械室を持っているところはない。まるで、化学工場と変電所と要塞砲とを組合....
「怪塔王」より 著者:海野十三
にが今だというのでありましょうか。 そのとき小浜兵曹長は、青江三空曹にむかって
風変りな命令を発しました。 「おい、青江、怪塔ロケットの周囲を連続宙がえり!」 ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
為方がねえ、と言っては、夜昼|寛ぎに来るので、里の乳母のように心安くなった。ただ
風変りな貴公子だとばかり思ってはいるが、――その時お雪が島野に引出されたのを見て....
「砂書きの老人」より 著者:上村松園
来ていたが、その中に五十歳ぐらいのきたならしい爺さんが、絣木綿のぼろを纒って白の
風変りな袴をつけ、皺くちゃな顔には半白の鬚など生やして門々を訪れてまわっていた。....
「北穂天狗の思い出」より 著者:上村松園
いろの荷物をつけている、自分ながら一寸ほほえましい古雅な図である。馬子もちょっと
風変りな男であった。馬はゆっくり落葉松や白樺の林の間をぬって進む。思いなしかわざ....