風来者[語句情報] » 風来者

「風来者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

風来者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
可うございます、私の方へお配分なすってくださるわけには参りませんか。 御存じの風来者でありますけれども、早瀬が一生の恩に被ます。」 と拳を握り緊めて云うのを....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、お手入れも、たぶんその直轄地からの出張と思われます。今日今宵、この異体の知れぬ風来者によって、一種不可思議なる祭典が、この地に催さるるということを密告する者あ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ていう悪い虫がいたかえ」 「そりゃ、高山の土地っ子じゃありませんがね、よそからの風来者なんですがね」 「若い人かい、年寄かい」 「そうですね、まあ、若いといった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ようなものである。そういう場合に於ては、氏《うじ》も素姓《すじょう》もわからない風来者を捕えて、人身御供にして置けば、人気をそらして、群集を煙に捲くこともできる....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、あのお君を可愛がって、うつつを抜かしているではないか。お君という女は言わば旅の風来者《ふうらいもの》で、氏《うじ》も素性《すじょう》も知れない女ではないか。自....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
十四郡のうちには、まずそんなしたたか者はございませんから、つまりそれは、旅烏の、風来者の――といって、またたびで賽《さい》の目をちょろまかそうという三下奴《さん....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
売しそれをまた盗み歩くもぐり商人、将校らに案内者たらんと申し出る乞食《こじき》、風来者の従卒、かっさらい、それらの者どもを、行進中の軍隊は昔――われわれは現代の....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
者は、しばらく放心したように立ち竦んでいた。なぜなら、これまで何の因縁もなかった風来者に、どうして犯人としての、動機があるのであろうか。 「僕は、何よりも先に、....