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飛び降りる
「飛び降りる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛び降りるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
いった。 次郎左衛門は急に栄之丞を殺したくなった。しかし敵の群がっている往来へ
飛び降りることの危険を知っているので、彼は屋根の瓦を一枚引きめくって栄之丞を目が....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
と、半九郎は哮《たけ》った。「そう言うおのれこそ逃ぐるなよ」 彼は縁先から庭へ
飛び降りると、源三郎もつづいて駈け降りた。 武士と武士との果し合いを、ここらの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
って先ずハリソンを刺し殺しました。アグネスがおどろいて跳ね起きて、窓をあけて庭へ
飛び降りると、お角もつづいて飛び降りた。そのとき例の洋犬が出て来て、本来ならば主....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
合わせた出刃庖丁をとって、孤芳を殺そうとして暴れ込んだので、孤芳はおどろいて庭へ
飛び降りる。それを追おうとするお絹を万次郎が抱きとめる。お絹は死に物狂いになって....
「蠅」より 著者:海野十三
て、足の裏がいつの間にやら、絨毯から離れて来た。下へ降りようと思うと、窓から下へ
飛び降りるように恐ろしくなってきた。私はお人形ほどの大きさになったのである。 ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
彼女はそこの梯子を走り下りた。僕も続いて走り下りた。そして中途で僕は彼女の背中へ
飛び降りるつもりで飛んだ。が、彼女の方がほんの一瞬間だけ早かった。彼女は下の縁が....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
けてきたのは」 無蓋自動車の運転台に乗っていた若い一人の警官が、ヒラリと地上に
飛び降りると、私の前へツカツカと進み出てきました。 「僕です」私はもう叱られるこ....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
の平地へ来ると、自然と其処に止まってしまう。と同時に土工たちは、身軽にトロッコを
飛び降りるが早いか、その線路の終点へ車の土をぶちまける。それから今度はトロッコを....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
吃驚して、どうしようと度を失っていると博士は手帳に、 「さああの後に蹤いて一同も
飛び降りるんだ。」 「え? ここから」 と晴次が吃驚するまもなく博士は勢をつけて....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
」 「はの百二十一です」 「はの百二十一?」 監督が首を傾げた。係長は炭車から
飛び降りると、運搬夫へ顎をしゃくっていった。 「見張所へ行って、はの百二十一の坑....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
ので、商売上の失敗から厭世自殺をする旨の遺書で、その自殺の方法として、飛行機から
飛び降りる事を択んだとしたためられてあった。これはD飛行場からの長距離電話。 ....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
おいよもひらりと飛び上る。お妙はうろたえて又もや庭に飛び降りれば、おいよも続いて
飛び降りる。) お妙 姉さん、姉さん、助けて下さい。堪忍してください。この通りで....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
とった。彼は物に憑かれたように哮り狂って、その長巻を掻い込んで、板縁からひらりと
飛び降りると、男は足をあげて篝火を蹴倒した。そうして、雨の中をいずこへか立ち去っ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
下にも庭の隅にも重太郎の姿は見えなかった。 見えないのも道理で、重太郎はここへ
飛び降りると、直に垣根を乗越えて、隣から隣へと四五軒も逃げた。折から烈しく降る雪....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
それこそ大変だ。 彼は急に空恐しくなって、逃げ出そうと思った。走っている車から
飛び降りる積りで、扉に手を掛けた、が、また考え直して止めてしまった。 崩折れる....