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飛入り
「飛入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
る其の中《うち》に、力もあり体格もいゝので、自分も好きの処から、法恩寺村の場所へ
飛入りに這入ると、若いにしては強い、此の間は三段目の角力《すもう》を投げたなどゝ....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
かるので貰人がない、殺して焼鳥にしてもウマクない、そこで鳥箱の入口を開て、飛出し
飛入り勝手次第という事にして置くと、朝出た二羽の十姉妹が夕方に五六羽のナカマを連....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
のいい頭髪を押しつけるであろうか、そう思うと、彼は船を乗り越えてざんぶりと海中に
飛入り、桟橋までクロオルで泳ぎつきたい衝動に駆られた。 ところが、いよいよ船が....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
じめました。 よいところへよい客が来てくれたと主人は喜んでいるのですが、不意に
飛入りのお客がひとり殖えたので、台所の方では少し慌てました。前に申上げた祖母のお....
「白くれない」より 著者:夢野久作
て此文を認め終りぬ。 われ今より彼の窖に炭俵を詰めて火を放ち、割腹してそが中に
飛入り、寺と共に焼け失せて永く邪宗の門跡を絶たむとす。たゞ此の文と直江志津の一刀....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
刀流だのと比べては比較にならぬ田舎剣術、いわばなんらの氏も素姓もないところから、
飛入りで、今は徳川直轄の扱い、旗本のいいところ、今日では若年寄の待遇になって、諸....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
男女人形、影絵の肖像画、ふたたび「巴里の夜」、大蛇、一寸法師、あふりか産食人種、
飛入り歓迎「モンテ・カアロ」の勝負、当て物、キュウピイ倒し、だんすする馬、電気賭....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お》を出しては笑わせ、娘たちを追い廻しては驚かせ、最も滑稽なのは、大漁踊りの中へ
飛入りをして、ダンスまがいで踊り出した恰好《かっこう》が、大喝采《だいかっさい》....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ておきましたから、広くもあらぬこの港の津々浦々は、総出の見物です。 それから、
飛入りをうながすと、最初ははにかんでいたのが、一人やり二人やるうちに、勇気が出て....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
が、突如|驚愕《おどろき》の叫びをあげた。
「おい、いないぞ! あの、丹下という
飛入り者が見えないッ!」
この声は、行列が崩れたばかりでがやがやしていた周囲を....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
我々が多年努力して今日の繁栄を築いた新宿です。相手がどれほどの大資本であろうと、
飛入り者の後について行けるものですか。御主人にもどうかこの辺御決心を願いたい』と....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
ろう》の譏《そしり》は免《まぬか》れない。それにまた三田の出身者ではなく、外から
飛入りの先生だから、そう長く腰を据えるのはよくないという考もあった。 わたくし....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
物だった。 「他者か」 と、南光坊は、新手の敵を見直して、そういった。 「は。
飛入りではござるが」 と、会釈すると 「待たっしゃれ」 南光坊は、槍を立てて....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
って生活を営んでいたのだが、一部は街道に出て寄進を勧めていた。そういう村の角力に
飛入りしては、負けてもうっかり文句などは付けられない。それほど彼らはまた気の強い....