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食いしん坊
「食いしん坊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
食いしん坊の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
ったが、父はぼくを連れ、日本橋の三越にいったものだ。普通でさえ腸が弱く、それだけ
食いしん坊のぼくが、甘え放題に暴飲暴食させて貰ったから堪らない。ぼくは漱石みたい....
「火星探険」より 著者:海野十三
詰めこんでおけと、マートンさんはいうのだ」 「羨《うらやま》しいなあ。僕みたいな
食いしん坊でも、今はビスケット一つ食べようとは思わない」 張が厨房から駆け戻っ....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
救つたか? この奇蹟をやつてのけたのは、そもそも如何なる神か? ほかでもない、「
食いしん坊」という神である。 フランスを占領している連合国の軍隊、プルトン人も、....
「ゲテ魚好き」より 著者:火野葦平
うとしたら、パクリとかみつかれた。こういうけなげな姿を見ては、釣る気にならない。
食いしん坊だから、糸をたれさえすれば釣れるが、こういうときには遠慮するのである。....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
ていたが,やがて言うことには, 「こら女ども,見ているとお前らの上の口は,恐しく
食いしん坊のようだが,下の方の口はどうなんだい?」 すると,よもや姉さんがそんな....
「牛鍋からすき焼へ」より 著者:古川緑波
が出来て、菊池寛先生などは、愛用されていた。この店については、小島政二郎先生の『
食いしん坊』でも、三河屋等に優る味だったと絶讃してある。 僕の昭和十一年三月三....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。じゃあおいらは、文殊様だ。普賢菩薩と文殊菩薩は、どこでも並んでいるからね」 「
食いしん坊の文殊様ですか」 「泣き虫の普賢様となら、ちょうど似合うだろう」 「ま....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
もまた日本の亭主族らしい。「みなさんがそう申しておりますよ、わたくしよりはって」
食いしん坊の獅子文六氏が「どうでした、ご陪食のお料理は」と、あのあくる日さっそく....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
すべき軽妙はあるが、その代り村の生活に対する同情は不足であった。もしこうして雀の
食いしん坊を寛容したなら、全国の秋において二三百万石の収穫は違うだろう。幾ら食う....