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食分
「食分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
食分の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
―別山と尾根伝いに劔岳にいたり長次郎谷―劔沢を経て池ノ平小屋へ十三時間、弁当を四
食分持って行くくらいで充分、劔沢で右岸を通ること、第三日、小黒部を下って祖母谷温....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
であった。 丁坊の背中にあるのは、ダイナマイトが五本と手榴弾が十個に、食糧が二
食分。これでも少年には相当の重さであった。 空魔艦の最後 空魔艦の根拠地....
「夜の靴」より 著者:横光利一
度にして、中の一度だけ何か米より美味いものを作らせ、これを代用にする、そして、一
食分だけの米を増やすことですが。」 技師にとっては、平野を隅から隅まで点検して....
「小さき花にも」より 著者:豊島与志雄
た。朝早くの汽車だから、雀よりも早く起き上った。お母さんと姉さんは、手塚さんの幾
食分かのお弁当を拵えている。私は二階へ行ってみた。 手塚さんがなんだかお気の毒....
「腐った蜉蝣」より 著者:蘭郁二郎
手口のところには、疾うに冷め切った味噌汁を入れた琺瑯の壜と一緒に、朝食と昼食の二
食分が、手もつけられずに置かれてあるのを見、 (留守かな――) とも思ったが、....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ャー君は、ずっと今までの証言を聴きながら、この時分までには自分の指から全く一|昼
食分くらいの鉄銹を食べてしまっていた。彼は、今度は、ストライヴァー氏が被告側の申....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
平をいつまでも眺めていた。
「お召しどすか」
「勘定をして、麻草鞋二足、弁当を二
食分、水を竹筒に、少し沢山詰めておいてくれぬか」
「今時分から、何ちらへお出でど....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
たが、五六ぺん笑い声をたててお喋りしているうちに、みるみる古墳の山をくずして、三
食分のチャンポンを一キレのカステラのようにやすやすと平らげてそこにカラのカナダラ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
な処へいらっしゃるんだ。一軒|殖えりゃそいつが食って行くだけ、皆が一杯ずつお飯の
食分が減るように周章てやあがって、時々なんです、いさくさは絶えやせん。」 「それ....