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「食卓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食卓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
二 翌日《あくるひ》の朝|洋一《よういち》は父と茶の間《ま》の食卓に向った。食卓の上には、昨夜《ゆうべ》泊った叔母《おば》の茶碗も伏せてあった....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
って行った。 「木綿及び麻織物|洗濯《せんたく》。ハンケチ、前掛、足袋《たび》、食卓《テエブル》掛、ナプキン、レエス、…… 「敷物。畳《たたみ》、絨毯《じゅうた....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
通訳の騎士《ナイト》が大僧正はアルメニアで屡々《しばしば》「さまよえる猶太人」と食卓を共にした事があると云ったそうである。次いでは、フランドルの歴史家、フィリッ....
或る女」より 著者:有島武郎
い肩のあたりをじっと見やりながらそのあとに続いた。 二十四五脚の椅子《いす》が食卓に背を向けてずらっとならべてある食堂の中ほどから、横丁《よこちょう》のような....
或る女」より 著者:有島武郎
。 葉子は倉地をも呼び迎えさせた。 十二畳の座敷にはこの家に珍しくにぎやかな食卓がしつらえられた。五人がおのおの座について箸《はし》を取ろうとする所に倉地が....
星座」より 著者:有島武郎
るごとに言葉にも動作にも現わした。それは清逸の心を暗くした。 貧しい気づまりな食卓を四人の親子は囲んだ。父の前には見なれた徳利と、塩辛《しおから》のはいった蓋....
婦系図」より 著者:泉鏡花
者を内へ入れる奴も弟子じゃないのだ、分らんか。」 四十四 折から食卓を持って現れた、友染のその愛々しいのは、座のあたかも吹荒んだ風の跡のような趣....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
――もっと深入した事は、見たまえ、ほっとした草臥れた態で、真中に三方から取巻いた食卓の上には、茶道具の左右に、真新しい、擂粉木、および杓子となんいう、世の宝貝の....
」より 著者:池谷信三郎
この人生の氷河の下を流れて行っても、私はいつまでもいつまでも、彼女のために最後の食卓を用意して、秋の落葉が窓を叩く、落漠たる孤独の小屋に、彼女をあてもなく待ち続....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
更ながらラザルスの顔の不気味な紫色の斑点や、見苦しい水脹れに注目した。ラザルスは食卓ということを忘れてしまったように、その上に彼の紫の瑠璃色の拳を乗せていた。 ....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いがしました――。 *旦那さま、かわいそうなものでございます。 「そうだ、いっそ食卓はうまやのなかにもちだすがいい。」と、旅人のひとりがいいました。「まだしもあ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
人に送った手紙に、 「結局、家の静かな悦楽に比ぶべきものは外にない。ここでさえも食卓を離れる時は、おん身と一緒に静かにおったらばと切に思い出す。こうして世の中を....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
述べたいと思う。それは、紅や白に絢爛と着飾った美しい乙女の群ではなく、秋の盛りの食卓にならんだ純オランダ田園風の大ご馳走であった。さまざまな、ほとんど言いつくせ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
ちんちんをするような形で、棒を呑んでしゃっきりと立った、愛吉の前へ小さな紫檀の食卓の上から、衝と手を伸ばして、 (親方、申上げよう、) といって猪口をさして....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
、威勢よく!……さあよ。」 と結綿のに片端|舁がせて、皿小鉢、大皿まで、お悦が食卓を舁出した。上には知らぬ間の大鯛が尾を刎ねて、二人の抜出した台所に、芬と酢の....