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「食台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食台の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
家霊」より 著者:岡本かの子
座敷である。冷たい籐《とう》の畳の上へ細長い板を桝形《ますがた》に敷渡し、これが食台になっている。 客は上へあがって坐ったり、土間の椅子に腰かけたりしたまま、....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
。 ホテルから早速案内した銀座の日本料理屋では、畳に切り込んであるオトシの上の食台に向っていた。窓からは柳の梢越しに、銀座の宵の人の出盛りが見渡された。 「イ....
小村淡彩」より 著者:宮本百合子
本の指が人並にすっきり離れていず、泥っぽい蹼《みずかき》でもついていそうな手で、食台の縁などこすりながら、 「ヘヘヘヘ」 と笑った。 「ハッハッハッ、ヘヘヘヘは....
旅愁」より 著者:横光利一
たとき、ふと塩野も真紀子と初めてのことに気づいて彼にも紹介した。 四人は細長い食台に一列に並んでそれぞれ食べたいものを註文した。見渡したところ、いつもとこの料....
竹の木戸」より 著者:国木田独歩
ほど高価なったに違ないが宅で急にそれを節約するほどのことはなかろう」 真蔵は衣食台所元のことなど一切関係しないから何も知らないのである。 「どうして兄様、十一....
潮風」より 著者:豊島与志雄
たも飲み初めたが、眼をじっと見据えて、何やら考えこみ、やがて眼をとじ腕をくんで、食台によりかかったまま身動きもしなかった。 時間がたった。眠ってしまったのかと....
深川女房」より 著者:小栗風葉
です」 お光は頷いて、着物着更えに次の間へ入った。雇い婆は二階へ上るし、小僧は食台を持って洗槽元へ洗い物に行くし、後には為さん一人残ったが、お光が帯を解く音が....