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「食堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
に本多少佐の葬式がある、――その時に校長の読まれるのですが、……」 藤田大佐は食堂を出しなにこう保吉《やすきち》へ話しかけた。堀川保吉はこの学校の生徒に英吉利....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
うちに消滅した。彼は忽《たちま》ち閲覧室に、鉄の階段に、カタロオグの箱に、地下の食堂に親しみ出した。それから大学の図書館や高等学校の図書館へ。彼はそれ等の図書館....
路上」より 著者:芥川竜之介
待っていてくれ給え。僕は先へ切符を買って来るから。」 俊助は独りで待合室の側の食堂へ行った。食堂はほとんど満員だった。それでも彼が入口に立って、逡巡《しゅんじ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
る。当時大学の学生だった本間さんは、午後九時何分かに京都を発した急行の上り列車の食堂で、白葡萄酒《しろぶどうしゅ》のコップを前にしながら、ぼんやりM・C・Cの煙....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
ながらはしゃぎ気味に何かと口を利《き》いたりした。そのうちに彼等は電燈の明るい「食堂」の前へ通りかかった。そこにはシャツ一枚の男が一人「食堂」の女中とふざけなが....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
午休《ひるやす》み ――或空想―― 保吉《やすきち》は二階の食堂を出た。文官教官は午飯《ひるめし》の後《のち》はたいてい隣の喫煙室《きつえん....
或る女」より 著者:有島武郎
あとに続いた。 二十四五脚の椅子《いす》が食卓に背を向けてずらっとならべてある食堂の中ほどから、横丁《よこちょう》のような暗い廊下をちょっとはいると、右の戸に....
婦系図」より 著者:泉鏡花
教、文学、美術、演劇、音楽の品定めがそこで成立つ。現代における思潮の淵源、天堂と食堂を兼備えて、薔薇薫じ星の輝く美的の会合、とあって、おしめと襷を念頭に置かない....
一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
に入れたんだ。室だけならまだ可いが、食事の時間になったらボーイを寄こしてとうとう食堂まで引張り出された。あんなに不愉快な飯を食ったことはない。 B それは三等の....
初雪」より 著者:秋田滋
り切った大きな部屋は、ねっから暖くならなかった。彼女は一日じゅう、客間にいても、食堂にいても、居間にいても、どこにいても寒さに悩まされた。骨の髄まで冷たくなって....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
ならたちまち懲役何カ月かをくいそうだし、引き受けたら最後八さん熊さんがホテルの大食堂に引き出されたような奇観を呈するに決まつているのである。 もつともひつぱり....
西航日録」より 著者:井上円了
をしのぐの勢いあり。余のこの校に至るや、時鐘昼食を報ずるに会し、校長の案内に応じ食堂に入れば、数十の教員と数百の生徒、一同卓を同じくして食を喫す。食品三種あり。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
日曜)、雨。午前六時、未明解纜。港外に出ずるに及び、一鯨波の俄然押し寄せ来たり、食堂の横窓に打ち込み、十余人の貴女、紳士、朝餐最中に頭上より海水を浴びせられ、食....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
らする。無理に早く起された人の常として、ひどい不幸を抱いているような感じがする。食堂では珈琲を煮ている。トンミイ、フレンチ君が、糊の附いた襟が指に障るので顫えな....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
どす黒い掘割伝いに亀戸の天神様に行って見ることにした。名高い柳島の「橋本」も今は食堂に変っている。尤もこの家は焼けずにすんだらしい。現に古風な家の一部やあれ果て....