»
飢え死に
「飢え死に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飢え死にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えはなくなる。なれども、かたきは討たねばなりませぬ。お兄上のお恨み晴らさぬうちに
飢え死にしてはなりませぬ、と思いまして、思案にくれたあげく」 「やまがら使いに身....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
の恵みをも受けることが出来なくなって、早く他領へ立退くか、あるいはここでみすみす
飢え死にしなければならないのである。庄兵衛は試みに少女に訊いた。 「おまえは乞食....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
をお供をして長らく行脚いたしましたが、それはそれはさまざまの難儀に出会いました。
飢え死にしかけた事もありますし、山中で盗賊に襲われたこともありますよ。親知らず、....
「ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
と坊やの身を案じて下さって、時たまお金を持って来てくれますので、どうやら私たちも
飢え死にせずにきょうまで暮してまいりましたのです。 とろとろと、眠りかけて、ふ....
「案内者」より 著者:寺田寅彦
の頭の中の絵がいかに立派でもこれでは困る。手を触れるものがみんな黄金になるのでは
飢え死にするほかはない。 職業的案内者がこのような不幸な境界に陥らぬためには絶....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
れは聞き入れようともしなかった。 「ううん、ううん」とかれは言った。「二人いれば
飢え死にはしない。一人が一人を助けるからね。持っている者が持っていない者にやれる....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
はあっても売り者がないので、みすみす食物を摂ることが出来ず、錦の衣裳を纒ったまま
飢え死にをした能役者もあった。元大坂の吟味与力の陽明学者の大塩平八郎が飢民救済の....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ればなりません。それでとうとう観世様を、妾達仲間の掟通りに、空洞内の土牢へ入れ、
飢え死にさせることにいたしました。けれど観世様は死にませんでした。妾が毎日こっそ....
「決闘」より 著者:神西清
投げつけられたら、以前の彼女なら泣きもしたろう、怨みもしたろう、出て行きますとか
飢え死に死んじまうとか脅し文句も並べたろう。ところが今では、そんな扱いを受けても....
「岡ふぐ談」より 著者:佐藤垢石
夏へかけて、餓死するであろうというのであるから、遅くも田植え頃までには一家親族が
飢え死に、死に絶えるかも知れません。してみると、猫が祟りたいと専ら神通力を揮った....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
飢餓という浮世の風は、その山奥まで吹いて行こう。 だが、私はこの炭焼夫婦だけは
飢え死にさせず、末永く夢を実現した美しい人として生かして置きたいと思う。....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ら貴様は俗物だよ。 花田 なんとでもいえ。しかし俺がいなかったら、おまえたちは
飢え死にをするよりしかたないところだったんだ。 沢本 まあいいから、貴様の計画....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
けしからぬことである。すでに空中に行った人間は五万人からあるというが、みな空中で
飢え死にして、死骸がぼたぼたと天から落ちて来るというが、事実相違はあるまいなア!....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
会の設備も行き届かない時代に起ったとしたらどうでありましょう。おそらくその多数は
飢え死に凍え死にするか、あるいはひと思いに自殺でもしたでありましょうが、幸いに生....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
いという大騒ぎで、無事であったものでもたちまち食物に窮します。かくて多数のものは
飢え死にしましょうが、一方には掠奪が始まりましょう。いずれにしても大した騒ぎにな....