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飯台
「飯台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飯台の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おじいさんのランプ」より 著者:新美南吉
であざわらいながら、知合いの甘酒屋にはいってゆくと、いつも土間《どま》のまん中の
飯台の上に吊してあった大きなランプが、横の壁の辺に取りかたづけられて、あとにはそ....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
じろいだ。が、すぐに慣れた。じっと目を据えて見ると、土の上にじかにおかれた細長い
飯台に向いあって、漁夫、馬橇引、百姓などとりまぜて七八人が腰をおろしていた。 「....
「清貧の書」より 著者:林芙美子
辛《つら》かったのだろうと思ったからさ」 「この鰺はもう食べませんか」 「ああ」
飯台が小さいためか、魚が非常に大きく見えた。頭から尻尾《しっぽ》まである魚を飯の....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
わざわざ事務所へ行って! 二十七度強だアしかも」 「占めた!」 ドスン。誰かが
飯台をはった。 「今日は休みだぞウ」 信吉は、キョトンとした顔で、わきの疣政《....
「前夜」より 著者:本庄陸男
は違う――だ。何も警察は恐っかなかねえけんどな。」 「……だら、警察を恨めよ。」
飯台に向うと父親はけろっとしていた。去年のメーデーは監督官庁と警察に大デモをやっ....
「雲母片」より 著者:宮本百合子
内の高い長押にちらちらする日影。時計の眩ゆい振子の金色。縁側に背を向け、小さな御
飯台に片肱をかけ、頭をまげ、私は一心に墨を磨った。 時計のカチ、カチ、カチカチ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
あさあ、こちらへ。こちらへ」 中間や陸尺やらが五人。欅《けやき》のまあたらしい
飯台《はんだい》をとりまいて徳利をはや三十本。小鉢やら丼やら、ところも狭《せ》に....
「地上」より 著者:島田清次郎
着物を着替えているうちに玉は床をあげてしまった。階下には冬子は見えなかった。玉は
飯台をだして平一郎に朝食をすすめた。小さい台所の瓦斯鍋に味噌汁がたぎっている。彼....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
て口が開《き》けるだろう、左様すりゃ蜂の巣を突ッついた様なもんだ、二百や三百の上
飯台《うわはんだい》の悪党共がジタバタしたって何様なるもんか、生命を投出してりゃ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、亭主が、お焦げの御飯を塩にぎりにして、一杯ずつの味噌汁をつけ、奥から持ってきて
飯台にのせると、角兵衛獅子のお三輪乙吉、いつもだけの小銭を出して、すぐ、ムシャと....