飯蛸[語句情報] » 飯蛸

「飯蛸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飯蛸の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
コといい、雲州と讃州でこれは蛇の化けるところという。蛇化の事若州に多し。筑前では飯蛸《いいだこ》の九足あるは蛇化という。八足の正中に一足あるをいうと記せるごとき....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
る。 「松露よ、松露よ、――旦那さん。」 「素晴しいぞ。」 むくりと砂を吹く、飯蛸の乾びた天窓ほどなのを掻くと、砂を被って、ふらふらと足のようなものがついて取....
貞操問答」より 著者:菊池寛
子の私室らしい小部屋を見て、驚いた。 すべては、小ぢんまりとしていたが、季節の飯蛸のように、充実している。階段を上るとき電話が引かれているのも見逃さなかった。....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
てしまうであろう。 釣り餌に用いるのは普通赤蝦、車蝦、芝蝦、白蝦、藻蝦、赤蛸、飯蛸、大蛸の足、蝦蛄、幽霊蝦蛄、活烏賊、イカナゴ、擬餌、芋、味噌団子、烏賊の腸、....
鯛と赤蛸」より 著者:佐藤垢石
なにを食っているかを見るためである。胃袋に一杯入っていた餌は、小型の蛸であった。飯蛸より少し大きなものだ。漁師は、これを赤蛸と称するのだと説明した。 その後、....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
いらんと渾名のある海豚を売ればといって、身を切って客に抱かせもしないであろうが、飯蛸なぞもそうである……栄螺、黄螺、生の馬刀貝などというと、張出した軒並を引込ん....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の調《ちょう》を出《いだ》さんと欲したるものなるべし。然れどもその咏吟を見れば、飯蛸《いいだこ》の寺を持つべき顔もなし 芭蕉 弁慶は夏もかこみの羽織かな 同....