飲み乾す[語句情報] » 飲み乾す

「飲み乾す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飲み乾すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
ら、だんだん不愉快な表情を示し始めている。若太夫の差した杯を、だまったまま受けて飲み乾す) 千寿 (藤十郎の不機嫌に気が付いて、やや取りなすように)ほんに、若太....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
る最も好意ある方法だ。それで新吉は砂糖を入れ足すのを忘れている甘味の薄い茶を一杯飲み乾すとこう言った。 ――マダム。僕はね。料理にしますとあまりに巴里の特別料理....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
は、二人の舞を振向きもしないで、日頃には似ず、大杯を重ねて四度ばかり、したたかに飲み乾すと、俄に発して来た酔に、座には得堪えられぬように、つと席を立ちながら、河....
頸の上のアンナ」より 著者:神西清
な貧乏な平凡な父親を持っている事までが恥しくてならなかったのである。)けれど彼は飲み乾すと、一言も言わずに例の札束から十ルーブル札を一枚投げ出して、そのまま謹厳....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
は同じ盃の中のものを、分ち飲む方が原則だったから改めなかった。それを今日は見事に飲み乾すのをアラタメルのだと思う者さえある。是ほどにもまず以前の仕来りを忘れてし....