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飲酒
「飲酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飲酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
の酒も入れない家庭に育ちながら、そして母も自分も禁酒会の会員でありながら、他人の
飲酒をいちがいに卑しむ心持は起らなかった。これは自分の心持に忠実な態度だろうかと....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
て済みません。奥様もお変りがございませんで、結構でございます。先生は相変らず……
飲酒りますか。」 「誰か、と同一ように……やっぱり……」と莞爾。落着かない坐りよ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
に、二番目の規矩男が生れたときは、父親は既にまったく老境に入って、しかも、永年の
飲酒生活の結果は、耄けて偏屈にさえなっていた。女盛りの妻の鏡子は、態と老けた髪か....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
の報告書を取上げる。 「金博士は、本日午後二時十五分より、カセイ・ホテルに現れ、
飲酒三時間に及べり。午後五時三十分、退出す」 「よく飲むなあ。身体をこわさなきゃ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
は骨がなくて難有い。) 余り旨そうなので、こっちは里心が着きました。建場々々で
飲酒りますから、滅多に持出した事のない仕込の片餉、油揚の煮染に沢庵というのを、も....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
は、同じ慾望に燃えている下級霊にとりて、正に誂向きの好餌である。一部の人間共は、
飲酒の為めに、前後不覚の昂奮状態に陥って居る。他の一部は一攫万金を夢みて、熱病患....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
か考えていなかったのだ。 それは、三人の会見後、又二週間もたった日の午後十時。
飲酒の後の露地であった。仁科六郎と蓬莱和子のその日はまだつづく。二人とも、しきり....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
下の余興を見なければ、酒が咽へ通らないという奇病を持っていたから、その鯨のような
飲酒欲を満足させるためには、兵隊たちは常に自分の隠し芸をそれぞれストックして置く....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
ことか! そうだろう、兎も角も禁酒国ということになっている国の住人が金箔附きの
飲酒国、日本の船へ乗ったんだからね、浴びる程酒を飲むのは当然だろうよ。 彼等が....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
色絵の萩の薄彩色、今万里が露に濡れている。 「妻の婚礼道具ですがね、里の父が
飲酒家だからですかな。僕は一滴もいけますまい、妻はのまず。……おおん、あの、朝顔....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
からの血統で今日まで続いて来て居りますので、もちろん俗人の事ですから肉食、妻帯、
飲酒等もして居るのですけれども、チベットは妙な所で純粋の僧侶がやはりその方の所に....
「西航日録」より 著者:井上円了
の人物のやや完全なるものを得べし。 シナ市街に茶店食店すこぶる多し。しかれども
飲酒店あるを見ず。要するに、シナ人は
飲酒をたしなまざるもののごとし。ただ
飲酒の代....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
洋の真面目を現す。昼間、喫煙の競走あり、夜間は余興会幹事慰労のために懇親会あり。
飲酒放歌、深更に及ぶ。昨今の気候は夏服にて不寒不熱、わが蒲暑の時のごとし。 七....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
かったらしい。美しい詩をつくり、美しい筆蹟を習って思を遣る。肉慾的のものとしては
飲酒だけにすべてを籠めてしまったような形跡である。こういう弛緩の状態に在っては、....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ったら、それではあれは掲載します。が、しかし、その御相談は、その詩の後にですね、
飲酒の害という一大名文章を誰かに書いて貰って附けることにしますからそれだけは許し....