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「飼料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飼料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藁草履」より 著者:島崎藤村
。馬は不平な主人の後に随《つ》いて、とぼとぼと馬小屋の方へ帰って行きました。好な飼料《かいば》をあてがわれても、大麦の香を嗅《か》いで見たばかりで、口をつけよう....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
得た。かくて二十頭の牛は水上五寸の架床上に争うて安臥するのであった。燃材の始末、飼料品の片づけ、為すべき仕事は無際限にあった。 人間に対する用意は、まず畳を上....
去年」より 著者:伊藤左千夫
夜になった。警官連はひとりに一張ずつことごとく提灯を持って立った。消毒の人夫は、飼料の残品から、その他牛舎にある器物のいっさいを運び出し、三カ所に分かって火をか....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
る書物をぎゅうぎゅう詰め込むのもまたやむを得ないことであろう。そういう場合にこの飼料となる書籍がいっそう完全なる商品として大量的に生産されるのもまた自然の成りゆ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
へ、二頭の馬はたてがみで高原の涼風を切る。 夫人は昵懇らしい百姓家に、馬を預け飼料をやるように頼むと、鞭をステッキのように持ったまま青年と並んでグリーン・ホテ....
山の秋」より 著者:高村光太郎
アケビを食べれば、牛や馬はハギを食う。この荳科の植物がよほど好きと見えて牛や馬の飼料に部落の人たちはハギを刈って山のようにかついでゆく。ハギは山野に生いしげるが....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
の人は欲するだけの燕麦を需要するであろう。換言すれば、自分が所有する一切の馬、否飼料が無償で得られるときに養われるべき一切の馬を飼養するに充分な量を需要するであ....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
ている、これは最も簡単な方法だが誰れにでも出来る方法ではない。新潟では米を家畜の飼料にしたというが、勿体ない話だが、新潟の農民が自分の田で作った米と、私の地方の....
」より 著者:佐左木俊郎
は馬を諦めることが出来なかった。伝平は父親の眼を偸むようにして、他家の飼い馬の、飼料を採って来てやったり、河へその脚を冷やしに曳いて行ってやったりするのであった....
議会見物」より 著者:佐藤垢石
格統制をやったが、有機に価格統制をやらぬのはどういうわけであるかとか、家鶏や豚の飼料まで心配するのは高田でなければやれないところだ。 最後に農業資材確保のこと....
たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
、儲け仕事は長く続かず、この一両年の時局柄で毛皮の売れ行きがとんと跡絶えた。また飼料の方も値上がりで、この先狸を活かしておけない。それぞれ狸を処分しなければなら....
夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
は毎日その村へ水をくみに、たるを背負って出かけるのだ。だがあの村じゃ一ぺんだって飼料をくれたことがないな。それからまた別の方角には、エフィーモフカだのキスリャー....
鰻の話」より 著者:北大路魯山人
のせいもあるし、海から入り込む潮の関係も考えられる。が、なんといっても問題なのは飼料である。飼料によって、うなぎの質に良否の差異が生じて来る。養殖うなぎでも適餌....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
で何の足しにもならなかった。第一に、草地一面に焼灰が混ってしまったのだから牛馬の飼料には一茎もならなくなった。それでも年を越して春になると梢の花だけは咲いた。そ....
」より 著者:神西清
の領地の管理人ヴラヂーミル・プローホルィチが、ピョーストロヴォの百姓たちは家畜の飼料に、とうとう藁屋根まで剥ぎはじめたと私に報告した。マリヤ・ゲラーシモヴナは怯....