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飼鳥
「飼鳥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飼鳥の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「平馬と鶯」より 著者:林不忘
が橋を渡るという――これはすべて平馬の計画で、手紙を齎した鸞は、平馬の愛している
飼鳥であった。こうして敵をおびき出して逆にその裏をかいたのである。もとより橋の壊....
「伸子」より 著者:宮本百合子
帰って来るのに――……君は……君は……」 苦々しい心が湧き、伸子は目を逸した。
飼鳥になっては堪らない。そういう心持がした。伸子の視線の行手に夕方の空が見えた。....
「十姉妹」より 著者:山本勝治
の様な変動を生みつけた。需供の関係等は悪宣伝と浮気な流行心理の後ろに霞み去り、「
飼鳥」と云う純粋な愛鳥心等も病的な流行の前に死滅し、そこには唯、露骨な殖金の一念....
「王成」より 著者:田中貢太郎
ってまいれ。」 すると一人の男が鶉を持って登っていった。王は侍臣に命じて自分の
飼鳥を放たした。その男もまた自分の
飼鳥を放した。その鶉と鶉はちょっと蹴りあったか....
「雁」より 著者:森鴎外
いた、俎橋の手前の広い町を盲腸に譬えたものである。 末造は俎橋を渡った。右側に
飼鳥を売る店があって、いろいろな鳥の賑やかな囀りが聞える。末造は今でも残っている....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
ろうと伝えられていた。たとい人間をつかむという例は比較的に少ないにしても、人家の
飼鳥や野生の鳥類をつかみ去ることは珍らしくない。それらの害を払うためと、もう一つ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
。医学の素養ある人物が養鶏家になったので非常の熱心と多年の熟練とを以て最初自分の
飼鳥《かいどり》を何百羽か殺した上今では全くその玄妙に達して何十羽施術しても一羽....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
に、動物質の食餌をここで探すので、僅かな穀粒などは当てにしてはいないのだ。これが
飼鳥と自由な鳥との、最もはっきりした生活方法の差別であるが、そんな事すら知らずに....