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飾り
「飾り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飾りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ない。が、稀《まれ》には彼自身も少年のいることを忘れたように帽子屋《ぼうしや》の
飾り窓などを眺めている。
4
こう云う親子の上半身《じ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
した。
するとあくる日は、まだ、笛を吹くか吹かないのに、赤い勾玉《まがたま》を
飾りにした、目の一つしかない大男が、風のように空から舞い下って、
「己《おれ》は....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
女の一群《ひとむれ》だった。彼等は皆|頸《くび》のまわりに、緒《お》にぬいた玉を
飾りながら、愉快そうに笑い興じていた。内陣に群がった無数の鶏は、彼等の姿がはっき....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
「まだ何《なん》とも返事は来ない。」
僕等はいつか教文館《きょうぶんかん》の
飾り窓の前へ通りかかった。半《なか》ば硝子《ガラス》に雪のつもった、電燈の明るい....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
して、薄暗い玄関へ出かけて行った。すると北向きの格子戸《こうしど》が、軒さきの御
飾りを透《すか》せている、――そこにひどく顔色の悪い、眼鏡《めがね》をかけた女が....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
、半分は小さな郵便局に、半分は唐物屋《とうぶつや》になっている。――その唐物屋の
飾り窓には、麦藁帽《むぎわらぼう》や籐《とう》の杖が奇抜な組合せを見せた間に、も....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ボルグだのベエメだのではない。実は我々文明の民である。同時に又我々の信念も三越の
飾り窓と選ぶところはない。我々の信念を支配するものは常に捉え難い流行である。或は....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
話されません。ただわたしの話の取り柄《え》は、この有王が目《ま》のあたりに見た、
飾りのない真実と云う事だけです。ではどうかしばらくの間《あいだ》、御退屈でも御聞....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
り、さっさとこのカッフェを後ろにして行った。 僕は往来を歩きながら、いろいろの
飾り窓を覗いて行った。或額縁屋の
飾り窓はベエトオヴェンの肖像画を掲げていた。それ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
には二十人の女たちが、十人は翡翠の蓮の花を、十人は瑪瑙の牡丹の花を、いずれも髪に
飾りながら、笛や琴を節面白く奏しているという景色なのです。 しかしいくら大金持....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
。すると、母の俤は母親がその時時の流行を逐うて著ていた着物や、次から次へ変えた髪
飾りに応じて変った顔をして泛んで来た。特にむかし流行った枝模様のついた絹の服を著....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
たる汚濁|臭穢の空気を吸い込み、馬車人力車の轟きさながらに地獄の如く、各種商店の
飾りあだかも極楽の荘厳の如く恍然として東西を弁ぜず、乱雑して人語を明らめがたし。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
といい、石炭でなくて木の炭を料理に使うことや、セイヌ河岸にいる洗濯女から、室内の
飾りつけ、書物の印刷と種々の事が珍らしかった。 学問の方面の事を書いて見ると、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
に串ざしになって、砂嚢は羽の下にかくして、おそらくは、かおりのよいソーセージを首
飾りにしているように思われた。それから、すばらしい雄鶏さえも、仰向けになって、添....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
否。反対にわれわれはこれ等の人たちに名誉を与えている。彼等の体を金と輝かしい服で
飾り、頭には鳥の羽を頂かせ、胸には
飾りをつけさせる。われわれは、勳章や、褒美や位....