養い親[語句情報] » 養い親

「養い親〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

養い親の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
たろう。泣けないまでも、相手の心をもっと満足させる事が出来たろう。零落した昔しの養い親を引き取って死水《しにみず》を取って遣る事も出来たろう」 黙ってこう考え....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
うに恐怖の感情を眼の色に迸らした。その無技巧の丸い眼と、特殊の動作とから、復一の養い親の宗十郎は、大事なお得意の令嬢だから大きな声ではいえないがと断って、 「ま....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
慈悲千万な奴だと思いますれば、真の親でも少しも有難くございません、それに引換え、養い親は命の親でもあるに、死ぬまで拾ッ子ということを知らさず、生の子よりも可愛が....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
たが、それは第二の問題で、言わば偶然にできたのである。それから彼は貧しい人たちの養い親となった。病院を建て学校を開き、病人を見舞い、娘には嫁入じたくをこしらえて....
家なき子」より 著者:楠山正雄
ちがいないと思っていた。 ところでそれがひょんな事情から、この女の人が、じつは養い親でしかなかったということがわかったのだ。 わたしの村、もっと正しく言えば....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、 多「あゝ/\、国で信心していた榛名様や鎮守様八幡様もお情ねえ、私が死ぬと国の養い親の家が潰れやす、仮令家が潰れても私が生きて居れば立て直すことが出来るが、江....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
い情婦を手に入れようと試みた。おらちも従弟同士の若い男を憎いとは思わなかったが、養い親と彼との関係を薄うす覚っていたので、素直にそれに靡こうともしなかった。その....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
――」 「私の、ほんとの、父親でしょう? ……」 「そうよ、それに違えねえ」 「養い親の人情で、虎五郎は私にそれを秘し隠しにしていましたが、息をひきとる時になっ....