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養生
「養生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
養生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
《しまつ》である、しのは力の及ぶ限り、医者にも見せたり、買い薬もしたり、いろいろ
養生《ようじょう》に手を尽した。しかし少しも効験《こうけん》は見えない。のみなら....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
じょうし》に立った。上使の趣は、「其方儀乱心したとは申しながら、細川越中守|手疵
養生《てきずようじょう》不相叶《あいかなわず》致死去《しきょいたし》候に付、水野....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
蔵の顔を覗《のぞ》きこんで、「もう何事も無事に治まったからね、この上はお前もよく
養生をして、一日も早く丈夫な体になってくれなけりゃいけませんよ。」と、劬《いた》....
「星座」より 著者:有島武郎
そられるばかりだった。それゆえ彼は第一学期の試験が来るまで、じっと自分の家にいて
養生をしながら過ごそうと思いついたのだ。しかしながらここも住みよい所ではなかった....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
まいが、疾く快うなろうと思いなさる慾で、焦らっしゃるに因ってなおようない、気長に
養生さっしゃるが何より薬じゃ。なあ、主、気の持ちように依るぞいの。」 と婆さん....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
川(引手茶屋)なんですけれど、どちらも狭いし、それに、こんな処でしょう、落着いて
養生も出来ないからって……ここでも大切な姉さんだわ。ですから皆で心配して、海老屋....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
か。――静にここを引揚げて、早く粟津の湯へ入れ――自分にも二つはあるまい、生命の
養生をするが可い。」 「餓鬼めが、畜生!」 「おっと、どっこい。」 「うむ、放せ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
。」 「五つ!」 「ええ、ええ、お前様。」 「誰と誰と、ね?」 「はじめがその出
養生の嬢様じゃ。これが産後でおいとしゅうならしった。大騒ぎのすぐあと、七日目に嫁....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
何、彫刻師なの。国々を修行に歩行いている内、養老の滝を見た帰りがけに煩って、宅で
養生をしたんです。二月ばかり前から、大層、よくなったには、よくなったんだけれど、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いう親不孝者であろう。いっそのことすべてをあきらめて、おとなしく鎌倉へ戻って専心
養生につとめようかしら……。』そんな素直な考えも心のどこかに囁かないでもなかった....
「初雪」より 著者:秋田滋
くここへ帰って来たく思っていることだろうが、余り当地を恋しがらないで、くれぐれも
養生をしてくれ。二三日前から当地はめッきり寒くなって、厚い氷が張るようになった。....
「山吹」より 著者:泉鏡花
もかぜを引いて三日寝ました。水をのみに行きます廊下で、「今度などが汐時じゃ。……
養生と言って実家へ帰したら。」姑たちが話すのを、ふいに痛い胸に聞いたのです。 画....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
……癪なんぞお起しなすっちゃあ不可ません、紋床の親方なんぞも申しますが、気永に御
養生なさいませんと、お焦れなさるのは一番毒ですって、」といいかけて、額の汗を拭い....
「活人形」より 著者:泉鏡花
い。と現心にいいければ、察し遣りて泰助が、彼の心を激まさんと、「気を丈夫に持って
養生して、ね、翌朝まで眼を塞がずに僕が下枝を連れて来るのを御覧なさい。今夜中に助....
「西航日録」より 著者:井上円了
来活得幾多人。 (阿盆の渓流のほとり、山は春に満ちみちて、月や花を吟詠して精神を
養生す。また、ここには霊妙なる温泉が湧き出てよく病をなおし、いままで多くの人々を....