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「餓死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

餓死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
いのです。現にチャックは笑いながら、あざけるように僕に話しかけました。 「つまり餓死《がし》したり自殺したりする手数を国家的に省略してやるのですね。ちょっと有毒....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
動きのできなくなったものができたら、この農場にころがり込むことによって、とにかく餓死だけは免れることができようとの、親の慈悲心から、この農場の経営を決心したらし....
高野聖」より 著者:泉鏡花
長雨にでもなりますと、山畠《やまばたけ》にかけがえのない、稲が腐《くさ》っては、餓死《うえじに》でござりまする、総領の私《わし》は、一番の働手《はたらきて》、こ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
如き暴政に蹂躙せらせたことはないのである。金庫を開放して見せるまでは、われわれは餓死するともこの市政壇上から一歩も退くものではなアい!」 動坂氏の演説ぶりは、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ではあるが、しかしやはりこれは人情であろう。 五月六月遅配と欠配、食糧難深刻、餓死者続出、附近の家々も最後の最悪の事態に陥つ、泪なしには見られず聞かれず。 ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
うだ。われわれを待っているものは燃料の欠乏だ。食料がなくなることだ。そしてみんな餓死するのだ。ああ、おれは餓死するまえに頭が変になりたい」 もはや『宇宙の女王....
火星探険」より 著者:海野十三
が、がっかりするほど減ってしまった。この調子でいくと、四人はコロラド大峡谷の中で餓死《がし》するおそれがあることが分った。食糧係の河合は、目を皿のように丸くして....
薬草取」より 著者:泉鏡花
。それでなくって、無理に先へ参りますと、終局には草一条も生えません焼山になって、餓死をするそうでございます。 本当に貴方がおっしゃいます通り、樵夫がお教え申し....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
上るのも降りるのもよした。もうその気力がない。前途に対する希望は、ここでしずかに餓死するばかりである……。 と考えこんでいたとき、不意に私の肩を突付く者があっ....
大空魔艦」より 著者:海野十三
に誰一人として生きた人間がいなければ、このまま落下傘で下りてみたところで、丁坊は餓死するか、さもなければこの辺の名物である白熊に頭からぱくりとやられて、向うのお....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
はまずおやめになった。 自分のからだをなおざりにし始めてから、ラザルスは殆んど餓死せんばかりになっていたが、近所の者は漠然たる一種の恐怖のために彼に食物を運ん....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
の年、近郷から、湯の煙を慕って、山谷を這出て来た老若男女の、救われずに、菜色して餓死した骨を拾い集めて葬ったので、その塚に沿った松なればこそ、夜泣松と言うのであ....
兎と猫」より 著者:井上紅梅
が、哺乳が平均しないため、十分|哺《はぐく》むことが出来ないで、先きへ生れた者は餓死するのである。これはたいがい脱《はず》れっこはない。現在七つのうち二つははな....
余齢初旅」より 著者:上村松園
翌日、自動車でゆくと、大へんな雑|閙があり、そういうところに何ということであろう餓死人が倒れたまま放っておいてあるのだった。私はそれを何ということもなくとっくり....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
とまで厚意を持ってくれた。が、不平で学校を飛出しながら校長の恩に縋るような所為は餓死しても二葉亭には出来なかった。かつ露語科に入った当初の志望こそ外交官であった....