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「首魁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

首魁の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
《せんどう》して、ますます松浦屋を窮地に落させた、いわば涜職《とくしょく》事件の首魁《しゅかい》といってもいい人物なのであった。 この人間には、不思議な病癖が....
乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
てられてあっただろう、とは考えられない事でもなかった。 従って、収監されていた首魁共は、裁判所へ引っ張り出された。その結果は、彼等は、「誰か痛快におっ初めたも....
社会時評」より 著者:戸坂潤
けて見ると、十一名が十一名とも、禁錮八カ年の求刑に過ぎない。反乱罪の条項でも、「首魁」でないことは云うまでもなく、「謀議に参与したる者」でもなければ「群集を指揮....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
わだ》てたるのみ。この一条については下士の議論|沸騰《ふっとう》したれども、その首魁《しゅかい》たる者二、三名の家禄《かろく》を没入し、これを藩地外に放逐《ほう....
動物園の一夜」より 著者:平林初之輔
る》いした。全国の警察がいま総がかりで捜索していていまだに見つからない秘密結社の首魁《しゅかい》が、こんなところにかくれていて、しかも、私に向かって落ちつき払っ....
三国志」より 著者:吉川英治
首級を洛陽へ上せ、 (戦果かくの如し)と、報告した。 大賢良師張角と称していた首魁こそ、天下に満つる乱賊の首体である。張宝は先に討たれたりといっても、その弟に....
三国志」より 著者:吉川英治
子蘭、呉碩、※輯の四人はすでに捕えて獄に下したが、そのほかにまだもう一名、不逞の首魁が、この都のうちにおるらしい。……国舅、あなたにもお心当りはないかな?」 「....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ではあるまい」 「いかにとぼけられても、人のいう所はみな一致しておる。――祈祷の首魁も文観僧正だし、また常に、みかどの帷幄に隠れて、東伐の謀議にあずかり、諸山の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
塔ノ宮の腹心の者で、いまなお叡山にいるという、殿ノ法印良忠なることがほぼ分った。首魁の良忠は、どうやら、捕り逃がしてしまったらしい。だが各所で、残党の兵十幾人か....
私本太平記」より 著者:吉川英治
うのは、 前ノ源中納言北畠具行ハ、先帝ノ帷幄ニカクレ、天下ヲ禍乱ニ投ジタル逆謀ノ首魁タリシ事、スデニ歴乎タリ。 護送ニ及バズ、途上、ソノ居ル所ニオイテ、死罪ニ処....
私本太平記」より 著者:吉川英治
辻々の篝屋へも、馬触れを廻し、相互、幾人もの死傷を出したあげく、やっとのことで、首魁と見られる者四人を、数珠ツナギとして、これを直義の前につき出した。 直義は....
旗岡巡査」より 著者:吉川英治
のあいだで詐欺賭博をやっているのであったが、出入りに巧妙な変装でもして歩くのか、首魁の当人をどうしても捕縛することができないので、田辺刑事が招致されたのであった....
大岡越前」より 著者:吉川英治
よりは、そち達の向った、御隠殿下の方の捕物は、どうじゃった。うまく行ったか」 「首魁の化物刑部めは、火を放って、自殺をとげました」 「そいつは惜しいな。して、ほ....