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馬丁
「馬丁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬丁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外科室」より 著者:泉鏡花
たけ》高く肥えたる馬二頭立ちて、磨《す》りガラス入りたる馬車に、三個《みたり》の
馬丁《べっとう》休らいたりき。その後九年を経て病院のかのことありしまで、高峰はか....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ざいましたろう。御免なすってくださいましよ。いやはや、意気地はありません。これさ
馬丁《べっとう》さんや、もし若い衆《しゅ》さん、なんと顛覆《ひっくりかえ》るよう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から降りて、坂下の空地《あきち》をさがして五匹の馬を立ち木につないで置きました。
馬丁《ばてい》を連れていないので、別手組のひとりはここに馬の番をしていることにな....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ね、」 「何だ、」 「馬でさ。」 「馬だと……」 「旅|俳優かい。」 「いんや、
馬丁……貞造って……
馬丁でね。私が静岡に落ちてた時分の飲友達、旦那が戦争に行った....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
の通り「ただ今」と言って家にはいった。が、それと同時に僕はすぐハッと思った。母と
馬丁のおかみさんと女中と、それにもう一人誰だったか男と、長い手紙を前にひろげて、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
をあげた。私を轢いたと思ったからである。私も無論に轢かれるものと覚悟した。馬車の
馬丁もあわてて手綱をひき留めようとしたが、走りつづけて来た二頭の馬は急に止まるこ....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
七左 おお、弥兵衛どの御子息欣弥どの。はあ、新聞に出ておりますか。田鼠化為鶉、
馬丁すなわち奉行となる。信濃国東筑摩郡松本中の評判じゃ。唯今、その邸から出て来た....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
のようにぶつぶついう。 被った帽も振落したか、駆附けの呼吸もまだはずむ、お館の
馬丁義作、大童で汗を拭き、 「どうしたって、あれでさ、お前様、私ゃ飛んでもねえど....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
それが何よりの目的なんでね。 来たてには、手荷物の始末、掃除の手伝いかたがた、
馬丁と、小間使と女中と、三人が附いて来たが、煮炊が間に合うようになると、一度、新....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
、大体として人間的興味を中心とした、心理よりも寧ろ事件を描く傾向があるようだ。「
馬丁」や「赤い矢帆」には、この傾向が最も著しく現れていると思う。が、江口の人間的....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
たしは身動きもしないでじいっと見つめていたか、自分にも分からなかったが、しまいに
馬丁が私の馬の手綱をつかんで、病気ではないかと訊いたので、ようようわれにかえった....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
て人語を明らめがたし。我自ら我身を顧りみれば孑然として小虫の如く、車夫に罵しられ
馬丁に叱られ右に避け左にかがまりて、ようやくに志す浅草三間町へたどり着きたり。 ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
すり合わせ、と、ああふらりふらりとする。きゃッきゃッきゃッきゃッ。あはははは。お
馬丁は小腰をゆするが、蘆毛よ。(振向く)お厩が近うなって、和どのの足はいよいよ健....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
天へでも上るようにぐるぐるとまわって通りしなに、 (馬鹿め!) ッて、どこの
馬丁も威張るもんだけれど、憎らしいじゃありませんか。危い、とでもおっしゃることか....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
をあげた。私を轢いたと思ったからである。私も無論に轢かれるものと覚悟した。馬車の
馬丁もあわてて手綱をひき留めようとしたが、走りつづけて来た二頭の馬は急に止まるこ....