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「馬場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馬場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
た。 「でもこの間は遅刻したぜ。」 「この間?」 「国語の時間にさ。」 「ああ、馬場に叱《しか》られた時か。あいつは弘法《こうぼう》にも筆のあやまりさ。」能勢は....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
を――回向院を、駒止《こまど》め橋《ばし》を、横網を、割り下水を、榛《はん》の木馬場を、お竹倉の大溝を愛した。それは或は愛よりも憐《あわれ》みに近いものだったか....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
合いをしたのではない。ある夜《よ》の戌《いぬ》の上刻《じょうこく》頃、数馬は南の馬場《ばば》の下に、謡《うたい》の会から帰って来る三右衛門を闇打《やみう》ちに打....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
る間を着飾った娘たちが、刺戟《しげき》の強い色を振播《ふりま》いて歩いた。 競馬場の埒《らち》の周囲は人垣で埋った。三、四軒の農場の主人たちは決勝点の所に一段....
婦系図」より 著者:泉鏡花
息した。 「忌々しい、とそこで大弓の株を売って、今度は安東村の空地を安く借りて、馬場を拵えて、貸馬を行ったんですな。 貴女、それこそ乳母日傘で、お浅間へ参詣に....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
紋も、褄も、春の色にやや緩けたであろう。 先刻に氷月の白い柳の裏木戸と、遠見の馬場の柵際と、相望んでから、さて小半時|経っている。 崖下ながら、ここの屋根に....
星女郎」より 著者:泉鏡花
峠で力餅を売りました、三四軒茶屋|旅籠のございました、あの広場な、……俗に猿ヶ|馬場――以前|上下の旅人で昌りました時分には、何が故に、猿ヶ馬場だか、とんと人力....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なりました。乗馬袴を穿いて、すっかり服装がかわり、白鉢巻をするのです。主に城内の馬場で稽古したのですが、後には乗馬で鎌倉へ実家帰りをしたこともございます。従者も....
競馬」より 著者:犬田卯
んでしまった。 野良着の裾を下ろした彼は、そのまま宙を飛んだ。町の郊外にある競馬場は、もう人で埋っていた。すでに何回かの勝負があったらしく、喊声や、落胆の溜め....
京のその頃」より 著者:上村松園
の人から消えてしまってると言いたい。 あの辺を奈良物町と言った。 丁度四条柳馬場の角に、金定という絹糸屋があって、そこにおらいさんというお嫁さんがいた。眉を....
四条通附近」より 著者:上村松園
四条柳馬場の角に「金定」という絹糸問屋があって、そこに「おらいさん」というお嫁さんがい....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
げしげ出入し初めたのはこの時代であって、同じ下宿に燻ぶっていた大野洒竹の関係から馬場孤蝶、戸川秋骨というような『文学界』連と交際を初めたのが一葉の家へ出入する機....
西航日録」より 著者:井上円了
を見るべし。午前十時、三人相携えて上陸。余は領事館および三井物産会社支店を訪い、馬場氏に面し、日新館にて河合、甲賀両氏と手を分かち、印度支那汽船会社の便船瑞生号....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
もここにあり。藤田代理公使の歓迎をかたじけのうし、日本料理をもって饗せらる。館員馬場称徳氏、浜口光雄氏に面会し、記念のために二回撮影す。満園の春色、欄干に映じ来....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
母「お前のまだ小さかった頃には電車も通っていなかったんだからね。」 僕「『榛の木馬場』あたりはかたなしですね。」 父「あすこには葛飾北斎が住んでいたことがある。....