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馬小屋
「馬小屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬小屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
くのところ一足も歩行《ある》けますのではございません、どこの物置《ものおき》でも
馬小屋の隅《すみ》でもよいのでございますから後生《ごしょう》でございます。)とさ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
売って、自暴酒を飲んだのが、もう飲仕舞で。米も買えなくなる、粥も薄くなる。やっと
馬小屋へ根太を打附けたので雨露を凌いで、今もそこに居るんですが、馬場のあとは紺屋....
「親子」より 著者:有島武郎
。六十戸にあまる小作人の小屋は、貸附けを受けた当時とどれほど改まっているだろう。
馬小屋を持っているのはわずかに五、六軒しかなかったではないか。ただだだっ広く土地....
「蠅」より 著者:海野十三
、刺蠅というやつです。人間を刺す力を備えているたった一種の蠅です。普通は牛小屋や
馬小屋にいるのですが、こいつはそれとはすこし違うところを発見しました。つまり、こ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
りますね」 長良川博士、ドン助教授、それに三千夫少年の三名は、宿舎にあてられた
馬小屋のような乾海藻のとこに横たわり、昼からの疲労をやすめているうちに、いつのま....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
出て、かの木像と木馬を大きい車に積みのせて、今や屋敷の門から挽き出そうとする時、
馬小屋のなかでにわかに高いいななきの声がきこえたかと思うと、これまでモデルに使わ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
が費用は少なくてすみ、精神修養、山への自信等多くの利益を得た。 白馬の熊――白
馬小屋で夜中にガタガタと戸を打つ音がすると思って目をさますと、寝ている小屋の横で....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
空市場のなれの果だから、板によつて青空を仕切つて人間共に位置を与へる。何百といふ
馬小屋が並び、こゝへ一匹づゝ馬を飼ふのかと思ふと、十人ぐらゐづゝ人間を並ばせてカ....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
訪ねるのに犬を連れて行く法はないと思ったから、カピは置いて行くことにして、宿屋の
馬小屋につないでおいた。 さて宿屋のおかみさんが、先生の住まいだと教えてくれた....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
曲げて、クビを蛇がのびるように天へねじあげたのである。そして綱を切ってしまった。
馬小屋をとびだし、真一文字に五六町ほど道を走って、バッタリ倒れて、こときれたので....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
病室を設けていた。彼の友人たちはその設備を評して、もうどうせ癒らない患者のための
馬小屋だといっていたが、しかし実際|暴風雨に逢って難破せんとしている船にとっては....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
飛騨の農家がはるかに立派で、日本有数の米どころたる新潟や秋田の農家が他国の農家の
馬小屋の如くに貧困極まるものだというのはウソのような話だ。小作制度というものが論....
「城」より 著者:カフカフランツ
事をよくやられるわけですね」
「そうです」と、彼女はいった。「私は〈橋亭〉旅館の
馬小屋下女から振り出したんですわ」
「そんなしなやかな手で」と、Kは半分たずねる....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
んで、思慮を失ってしまったようになって前の真鍮棒をゆすぶった。「私の機械はまるで
馬小屋のように汚されてしまった」彼はふるえる両手で、起ったことを示した。「刑執行....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
一にも後れを取るようなことは必ず必ずないと思えど、年が年中長屋の羽目板の繕いやら
馬小屋|箱溝の数仕事、天道様が知恵というものを我には賜さらないゆえ仕方がないと諦....