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駁撃
「駁撃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駁撃の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
るものを言い加えたりした一文が、存外に人々の注意を牽《ひ》いて、いろいろの批評や
駁撃《ばくげき》に遇うことになった。その僕の感想文というのは、階級意識の確在を肯....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
権論派の主義の大体を考うるに今日の民権説と少しくその趣を異にし、その立言はすべて
駁撃的よりはむしろ弾劾的に近く、道理を講述すというよりはむしろ事実を指摘するにあ....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
クの弁護士某氏は、熱弁を掉《ふる》ってイギリスの前国会議員某氏の国際条約必要論を
駁撃し、「真理は人類の公有物である。これを発見し、これを説明する者は、その人類に....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
現象を説明しようとしたのが、驚くべく近代的である。そしてまさにこの点で彼が、彼の
駁撃を加えているヘラクリトス、エンペドクレース、アナクサゴラスの輩をいかにはるか....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
れば自分の足を食うと信じたるを、プリニウスそれは海鰻《はも》に吃い去らるるのだと
駁撃した。しかし宗祇『諸国物語』に、ある人いわく、市店に売る蛸、百が中に二つ三つ....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
である然るに何故にマットン博士は東洋流に形容するならば怒髪天を衝《つ》いてこれを
駁撃《ばくげき》するか。ここに至って畢竟《ひっきょう》マットン博士の所説は自家撞....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
しての外に意味がないことは、前にも既に説いたけれども、尚《なお》もう一度根本的な
駁撃《ばくげき》を加えておこう。芸術がもし、実にこの仕方で行くならば、芸術家は主....
「連環記」より 著者:幸田露伴
ったとて、定基の耳には頭から入らなかったのであろう。別に抗弁するのでも無ければ、
駁撃するというでも無く、樹間の蝉声、聴き来って意に入るもの無し、という調子にあし....
「省察」より 著者:デカルトルネ
根拠ではなくむしろ結論が、無神論者たちのきまり文句から借りてこられた議論でもって
駁撃せられているのである。ところで、この種の議論は、私の根拠を理解する人々の前で....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
》は云々《うんぬん》」 と、僕は最後まで聞き取れなかったが、数字をもってこれを
駁撃《ばくげき》すると、先の男が手帖《てちょう》を出して何か計算する。その間にま....
「物理学の要用」より 著者:福沢諭吉
理を講ずるのみにして、卜筮《ぼくぜい》を弄《もてあそ》ぶを恥ずるが如し。その仏を
駁撃するはあたかも儒者流の私《わたくし》なれども、この私論《しろん》の結果をもっ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
のことゆえ、そのままにいたしおき候も、他人より右ようのことを話されなば、人さきに
駁撃する小生ゆえ、なまじいに右ようのことを話し出し、かえって笑わるることと存じた....