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「駄犬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駄犬の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
畜犬談」より 著者:太宰治
っしてそんな純血種のものではない。赤いムク犬が最も多い。採るところなきあさはかな駄犬ばかりである。もとより私は畜犬に対しては含むところがあり、また友人の遭難以来....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
かった。 いろ気が薄くっていいというので、たった一人、側に置かれているむく犬、駄犬ほどには主人おもいだ。 ――どれ、じゃあ、ひとつ、あいつらのつらでも見てく....
泣虫小僧」より 著者:林芙美子
て降りて来た。啓吉は尺八を吹く男の、大きな下駄を持って、水道のそばへ行った。黒い駄犬が啓吉にもつれついて来た。 小僧小僧だなんて、大人になったら大学へ行くんだ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
会的に合法化されている時なのである。 犬は野犬に限らない。野犬に落ちるのは大抵駄犬であって、名のある犬は大抵飼い犬になる。首輪も嵌めず定住処もなく、定職もなし....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
みんなが言い合せて諸事ケンヤクを専一にこれつとめているように、実に貧弱で安ッポイ駄犬用のようなクビワをかけているだけだ。 東京では、やせてチッポケな、ニセモノ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
手は敵であり、そのために必死に闘わねば相ならん。その時さすがにデンスケ君は自分の駄犬をソッと陰に隠すようにしながら喧嘩の一団をはなれてトラックへあがると、ゴール....