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「駄目を押す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駄目を押すの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
所在というのが判らないのです」 「それは段々とお判りになりますわ」と鎮子は最後の駄目を押すような語気で云った。「実は、算哲様の日課書の中に――それが自殺なされた....
」より 著者:徳田秋声
ら、幾度来たってかまやしないけれど、旦那が帰ってからはいけませんよ。」 お増は駄目を押すように言って聴かせた。 「ええ、大丈夫来やしませんとも。」 お今は昨....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
乗合の衆はみんなでエート二十三人でござんすね、二十三人、間違いはございませんね」駄目を押すと乗合の客は、いずれも面《かお》を見合せて黙っています。そこで船頭はも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と帰って来る、というようなことが出来得べきことではない。そんなことは、われわれが駄目を押すまでもなく、神尾自身が先刻心得ていなければならないはずのこと。 「そり....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
宿直の老卒から、かく申し入れられて、それではという気になりました。しかし、単に駄目を押すだけのことで、異常があれば、こうして他から念を押されるまでもなく、おの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
行きました。 「金助さん、お嬢様のお気にさわってもわたしは知らないよ」 お梅の駄目を押すのを、金助は聞き流して、 「どう致しまして。お嬢様、へえ、どうも御無沙....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
そんならそうとして、さて、あなた方は何の目的でそれをたずねておいでになる」 と、駄目を押すようにしてみると、 「左様でござります、その藤吉郎に、この子供の身を託....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に乗ってしまい、いったい訪ねて来た相手のお角親方はどこへ行った、いつ帰るのだ、と駄目を押すことさえ忘れている。この酒と、この肴《さかな》さえあれば、尋ねる主など....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ナニ、目明しの文吉――というのがお前の名か」 と、前なる黒頭巾が聞き耳を立てて、駄目を押すと、 「いいえ、目あかしの文吉じゃございません、轟の源松と申しまして、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
中《やちゅう》に這《は》い出しちゃいけねえよ」 と、何の意味か米友が道庵に向って駄目を押すと、道庵がしゃらけきって、 「心配するなよ」 と答えました。 これは....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
があるらしい。 その煮え切らない返答ぶりが、お銀様の興を損じたものか、お銀様は駄目を押すこともなにもしないで、二人を置去りにして、ゆらりゆらりと前へ進んでしま....
丹下左膳」より 著者:林不忘
なったんだから、イヤ、そこらに抜かりはあるめえが、世間にア馬鹿が多いからあっしも駄目を押すんだけれど、――いいかね、ひょんな間違いのねえように、これだけはくれぐ....