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「駅員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駅員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
しながら、それでもおめおめと切符に孔《あな》を入れた。 プラットフォームでは、駅員も見送り人も、立っている限りの人々は二人《ふたり》のほうに目を向けていた。そ....
星座」より 著者:有島武郎
出していた窓の所には西山さんの顔があった。がやがやいい罵《ののし》る人ごみの中を駅員があっちでもこっちでも手を上げたり下げたりしたかと思うと、婆やは飛び上らんば....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
できた。この上は鉄道員の許諾を得、少しの間線路を通行させて貰わねばならぬ。自分は駅員の集合してる所に到って、かねて避難している乳牛を引上げるについてここより本所....
婦系図」より 著者:泉鏡花
からぬ高話、人もなげな振舞い、小面憎かったものであろう、夢中になった渠等の傍で、駅員が一名、密と寄って、中にもめ組の横腹の辺で唐突に、がんからん、がんからん、が....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
待避線にはガラ空き電車が二組も窮屈そうにつながった。駅は上を下への大騒ぎだった。駅員はもとより、しっかりしていなければならない警官たちまでが、常識を喪ったかのよ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
だかわからぬ。焼けてしまった上に、まっくらだからである。 ようやく見つけて、女駅員に声をかける。「切符はどこで売っていますかね」「着駅で払って下さい」で通して....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
数と、それが引返して来て汽車に乗って行った者の数とが、うんと喰い違っているって、駅員さんは言っとるがのう。帰って行った衆は、ほんの僅かの人数だとさ」 「中に泊り....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
と、仏は思ったことである。 ロンドン行の切符をアンが買った。そのとき切符売場で駅員とアンの間になにかごたごた押問答の場面があったが、アンが旅券みたいなものを示....
火星兵団」より 著者:海野十三
うになくなっていた。 お嬢さんの悲鳴は、かなり大きかったので、駅の建物から若い駅員が走り出た。そうして声のした方を、きょろきょろと見廻した。しかし、そこには女....
空襲警報」より 著者:海野十三
をしてしまった。あまりに夥しい避難民が押しよせたので、もう身動きもできなかった。駅員の制止も聞かばこそ、改札口をやぶり、なだれをうって一部はプラットホームに駈け....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
と目を※ったまま、緋縮緬の女はきょろんとしていた。 十 年若い駅員が、 「貴方がたは?」 と言った。 乗り余った黒山の群集も、三四輛立続け....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
です。この汽車は八分に着く。…… 令嬢の御一行は、次の宿で御下車だと承ります。駅員に御話しになろうと、巡査にお引渡しになろうと、それはしかし御随意です。 ま....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
たが、出ると、すぐ、横の崖か巌を滴る、ひたひたと清水の音に、用心のため引返して、駅員に訊いたのであった。 「その辺に旅籠屋はありましょうか。」 「はあ、別に旅籠....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
耳を圧えて、発車を待つのが、三分、五分、十分十五分――やや三十分過ぎて、やがて、駅員にその不通の通達を聞いた時は! 雪がそのままの待女郎になって、手を取って導....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
のだけは覚えていますが、他には何も心当りはありませぬ」 なお現場検視に立会った駅員曰く、 「遺書らしいものも発見されませんので、自殺らしいとも思われません。多....